2020.03.30 UP
【クリサンセマムの育て方】
こんもりと茂る株にたくさんの花が咲く!クリサンセマムの育て方
クリサンセマムは丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめの花です。ひとつの株にたくさんの花が咲くため、ボリューム感のあるお庭を表現できます。開花期間が長く、冬から初夏にかけて可愛い花を堪能できるのも魅力です。今回は、クリサンセマムの基本的な育て方やお手入れ方法、増やし方などをご紹介します。
目次
クリサンセマムは初心者にもおすすめ! ご自宅で育てるには
土づくり
種まき、育苗
植えつけ
肥料
水やり
日当たり・風通し
可愛い花をたくさん咲かせるキク科の植物
クリサンセマムは、マーガレットやデイジーに似たかわいらしい姿が魅力の花です。開花期間は12月~5月と大変長く、冬から初夏まで花を楽しめます。丈夫で育てやすいため、さまざまな場所で栽培されています。
原産地は北アフリカです。日本へは1970年ごろに伝わってきたとされています。原産地では多年草ですが、日本では夏越しが難しいため一年草として扱われています。
クリサンセマムという名前は、ギリシャ語で黄金という意味を持つ“chrysos”と、花を意味する“anthemon”に由来します。中心部の黄色い管状花が黄金に輝いているように見え、この名前がついたのかもしれません。
クリサンセマムは初心者にもおすすめ! ご自宅で育てるには
クリサンセマムは種からでも簡単に育てられるため、ガーデニング初心者にもおすすめです。冬のお庭の彩りとして、ぜひご自宅で育ててみてはいかがでしょうか。ここでは、クリサンセマムの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
クリサンセマムを育てるときは、水はけと水もちがともに良い土をつくりましょう。鉢植えの場合は元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているハイポネックス培養土 鉢・プランター用がおすすめです。地植えの場合は植えつけ2週間前に苦土石灰、1週間前に腐葉土を混ぜておきましょう。
種まき、育苗
クリサンセマムは種からでも簡単に育てられます。種まきの適期は9月~10月、寒冷地なら3月~5月です。気温が高すぎると徒長してしまうため、秋にまく場合は暑さが落ち着いてからにしましょう。クリサンセマムの種は小さいため、ばらまきが適しています。育苗ポットやトレーなどに土を入れて種をまいたら、土をかぶせずおいておき、水を与えます。ジョウロで水をあげると種が流れてしまうことがあるため、霧吹きで行うのがおすすめです。種まき後は、直射日光の当たらない日陰で育てます。水切れが起こらないよう、土は湿らせておきましょう。芽が出始めたら日なたへ移動させ、状態の良いものを残して間引いていきましょう。
植えつけ
植えつけの適期は秋なら10月~12月、春なら3月~4月です。育苗して本葉が5枚~6枚になったら植えつけしましょう。植えつけ時は根鉢を崩さないよう、優しく取り出します。クリサンセマムはこんもりと大きく茂るため、複数株を植える場合は株間を25cm以上はとりましょう。
肥料
クリサンセマムは開花期間が長いため、しっかりと肥料をあげるのが大切です。まずは植えつけ時、元肥として肥料効果が約1年間持続する緩効性肥料マグァンプK中粒を与えましょう。(ハイポネックス培養土 鉢・プランター用を使用している場合は必要ありません)
開花期間になったらに肥料効果が約3~4か月持続するコーティング肥料「Plantia」花と野菜と果実の肥料を施肥するか、液体肥料のハイポネックス原液を7~10日に1回の頻度で与えます。
水やり
クリサンセマムは過湿を嫌うため、水のあげすぎには気をつけましょう。基本的に、土の表面が乾いたタイミングで水をあげるのが大切です。地植えであれば、雨が極端に降らない場合を除いてほとんど水やりしなくてもかまいません。
日当たり・風通し
クリサンセマムは日当たりと風通しの良い場所を好みます。日陰で育てると徒長し、花つきも悪くなってしまいます。
また、クリサンセマムは株が蒸れると弱ってしまうため、風通しの良い場所に植えるのが大切です。
お手入れして長く開花を楽しむために
クリサンセマムはそれほどお手入れの手間がかかりませんが、長く花を楽しむためにはアブラムシ対策や剪定などを行うのが大切です。ここでは、クリサンセマムの管理方法や増やし方についてご紹介します。
アブラムシ対策
春になり、暖かくなるとアブラムシが発生することがあります。アブラムシは新芽やつぼみ、茎、葉などにつき、株を傷める原因となります。見つけたらすぐに駆除しましょう。手で取り除いても良いですが、ヒットゴール液剤ALを散布するとよいでしょう。肥料と殺虫剤がひとつになったハイポネックス原液 殺虫剤入りもおすすめです。また、薬剤でアブラムシの発生を予防することも可能です。大切なクリサンセマムを守るためにも、あらかじめ対策しておきましょう。
夏・冬の管理
クリサンセマムは、気温が高くなると自然に枯れてしまいますが、原産地のように涼しく乾燥した場所で管理すれば次のシーズンも育てられるはずです。ただし、ご家庭で夏越しさせるのはなかなか難しいため、種の採取や挿し芽などで増やして楽しんだほうが良いかもしれません。クリサンセマムは耐寒性があるものの、寒風に当たると株が傷んでしまいます。冬の間に強い風が当たる場所は避けて植えましょう。地植えの場合はワラやビニールなどでマルチングしたり、不織布をかけたりして霜よけするのがおすすめです。鉢植えの場合、心配であれば軒先や玄関などへ移動させましょう。
剪定
クリサンセマムは生育旺盛で、放っておくとどんどん茎を伸ばしていきます。こまめに剪定して風通しを良くし、蒸れを防いであげましょう。また、3月~5月に切り戻しを行ってみましょう。半分から3分の1程度の高さまで、思い切ってカットしてかまいません。切り戻すことで脇芽が増え、さらにたくさんの花を楽しめるはずです。
種の採取
クリサンセマムはこぼれ種でも増えます。地植えの場合、スペースに問題がなければ枯れるまで放置して、自然に種がまかれるのを待っても良いでしょう。確実に増やしたい場合は、種を採取するのがおすすめです。花が咲き終わったら茶色く枯れるまで待ち、花がらごと種を取ってしまいましょう。その後は日陰で十分に乾燥させ、種まきの時期が来るまで保管しておきます。
挿し芽
クリサンセマムは挿し芽でも増やせます。切り戻しをした際に挿し穂をつくるのが手軽です。花芽のついていない茎を斜めに切り、挿し穂にしてみましょう。大きさは7cm程度です。先端を水につけて吸水させたら、清潔な挿し木用の土へ挿します。土は乾かないように気をつけ、日陰で管理しましょう。うまくいけば1カ月もたたずに発根するはずです。その後は好きな場所へ植えつけて育てていきましょう。
おわりに
クリサンセマムは育てやすく、初心者にもおすすめの植物です。あまり管理の手間がかからず、冬から初夏にかけて長く育てられるのも魅力です。ぜひクリサンセマムをご自宅に植えて、長い開花期間を楽しみましょう。
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