2022.02.23 UP
【家庭菜園】
秋に植えて初夏に収穫!にんにくを家庭菜園で育てて味わおう
さまざまな料理で使われているにんにくは、家庭菜園でも育てやすい野菜のひとつです。お住まいの地域に合った品種を選べば、管理の手間もそれほどかかりません。ぜひご自宅でにんにく栽培にチャレンジしてみましょう。今回は、にんにくの育て方に関するさまざま情報や、収穫のポイントなどをご紹介します。
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⭐秋に植えて初夏に収穫!にんにくを家庭菜園で育てて味わおう!
食べると元気いっぱい? 栄養豊富なにんにく
にんにくは世界各地の料理で使われています。強い香りや辛味、うまみなどがあり、スパイスとしても用いられます。
食べるのは主に球根の部分ですが、若いうちに収穫した芽や葉なども食用されます。ビタミンB1の吸収を助けるアリシンを多く含んでいるため、スタミナをつけたいときや疲労回復したいときに食べられることも多い食材です。
にんにくの原産地
にんにくの原産地は中央アジアといわれていますが、はっきりとしたことはわかっていません。耐暑性が少々弱いため、日本では主に青森県で栽培されてきました。
ただ、現在では温暖な土地でも育てられる品種が多数登場しています。品種を選べば、九州や沖縄のような温かい土地でも十分に育てられます。品種によって前後しますが、植えつけは9月~10月、収穫は翌年の5月~6月(梅雨前)が目安です。植えつけから収穫までの期間は長いものの、管理の手間はそれほどかかりません。ぜひお住まいの地域に合った品種を栽培してみましょう。
コンパニオンプランツとしても活躍?
コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで病害虫を予防したり、生長を助けたりする働きが期待できる植物のことです。
例えばにんにくは、イチゴやウリ科植物のコンパニオンプランツとして寄せ植えされることがあります。にんにくの独特のニオイの元となるアリシンに害虫を寄せ付けない効果があると考えられているためです。
もちろん、コンパニオンプランツを植えるだけで、必ず害虫被害を予防できるわけではありません。大事な植物は、適切なお手入れや薬剤の使用も行って、虫の被害から守りましょう。
にんにく栽培で準備するものや品種選びのコツ
にんにくを育て始める前に、家庭菜園で必要なものを準備しましょう。また、栽培する環境に合わせて品種を選ぶのも大切です。ここでは、にんにくの家庭菜園で準備するものや、品種選びのコツについてご紹介します。
準備するもの
にんにくをご自宅で育てる場合は、家庭菜園の基本的なグッズがそろっていれば問題ありません。ただ、プランターを使う場合は、深さが20cm以上あるものを用意しましょう。小さなプランターだと土の中がきゅうくつになり、にんにくが大きく育たないことがあるためです。
ほかには、土を掘るときに使う移植ごてや水やり用のじょうろなどを準備します。サイズの合った園芸用手袋や、よく切れる園芸用のはさみなどもあると便利です。
また、植えつけの前には土や肥料を購入しておきましょう。とくに土を自分で配合する場合は、植えつけの2週間前までに土づくりを済ませておきます。
品種選びのコツ
にんにくには寒地向けの品種と暖地向けの品種が存在します。東北や北海道で育てる場合は寒地向け、そのほかの地域では暖地向けの品種を育てるのがおすすめです。とくに家庭菜園初心者の場合は、お住まいの地域に合った育てやすい品種を選びましょう。
にんにくには、香りの少ないものや育ちがはやいもの、手のひらよりも大きく育つものなど、さまざまな品種があります。なかには、葉の部分を食用とする「葉にんにく」に向いた品種もあります。食べてみたいと思った品種を選んでぜひ栽培してみましょう。
プランターでも簡単! にんにくの基本的な育て方
にんにくは水はけと日当たり、風通しの良い場所を好みます。プランターでも簡単に育てられるため、ベランダ菜園にもおすすめです。ここからは、にんにくの基本的な育て方についてご紹介します。
土づくり
にんにくは水はけの良い土を好みます。プランター栽培の場合は、ハイポネックス培養土 鉢・プランター用がおすすめです。。水はけを良くするために鉢底石を敷いてから土を入れましょう。
地植えの場合は植えつけの2週間前には苦土石灰を混ぜておき、酸度を調整します。元肥としてマグァンプK中粒も加えておきましょう。
種球・鱗片選び
にんにくは種球を入手して育てます。種球とは、球根の別名です。スーパーで野菜として売られているものではなく、園芸用のものを購入しましょう。かびが生えているものや、変形・変色しているものは避けます。
にんにくの球根は、小さな鱗片がひとつずつ集まってできた「鱗茎」と呼ばれるタイプのものです。植えつけ時は種球をばらばらにして鱗片を植えていきます。そのため、最初から鱗片の状態で売られているものを購入すると作業が楽になります。鱗片が小さすぎるとうまく育たないことがあるため、できるだけ大きなものを選びましょう。
植えつけ
にんにくの植えつけ適期は9月~10月です。寒い土地では、本格的な冬が来る前に根が張るよう、はやめに植えつけを済ませましょう。暖地では少々遅くなってもかまいません。むしろはやく植えすぎると暑さのせいで弱ってしまうことがあります。生育適温は18℃~20℃のため、涼しくなったころに作業を始めましょう。
- 鱗片の向き
鱗片を植えつけるときは、向きに注意します。とがっているほうを地表へ向けて、芽が上へ伸びるようにしてあげましょう。鱗片どうしの間は15cmほどあけます。
- 覆土の厚さ
鱗片にかぶせる土の厚さは3~5cmが目安です。これ以上浅く植えると冬の寒さに耐えられない可能性があり、これ以上深く植えると発芽までに時間がかかってしまいます。
- 薄皮の処理
にんにくは、鱗片の薄皮をむくとはやく発芽します。ただ、初心者の場合は薄皮をつけたまま植えつけしたほうが良いかもしれません。鱗片はとても繊細で、傷が付くと芽が生えてこないことがあります。慣れない方は、薄皮をむく作業中に鱗片を傷つけてしまうかもしれません。
- 排水性を高める工夫
鉢植えの場合は、鉢底石を敷いて水はけを良くします。地植えの場合は、畝をつくってあげると排水性が高まり、過湿を防げます。高さは10cm以上とりましょう。
水やり
植えつけが終わったら、たっぷりと水を与えます。プランター栽培の場合は、底から水が流れ出てくる量が目安です。
植えつけてから発芽するまでは、土を乾かさないように様子を見ながら水を与えます。発芽後は乾かし気味に育てましょう。基本的に、土が乾くまでは水やりを控えます。雨が1週間以上降らない乾燥した日が続いたら、たっぷりと水を与えます。
冬場は生育が停滞するため、水やりの頻度も抑えます。ただし、乾燥させすぎても株が弱ってしまいます。1週間ほど雨が降らない日が続いたら、土の様子を見て水やりしましょう。
日当たり
植えつけから発芽までは1カ月ほどかかります。プランター栽培の場合は、発芽するまで半日陰で管理しましょう。
にんにくは葉に光が当たることで光合成を行い、球を肥大させていきます。葉が伸びてきたら日当たりの良い場所へ移動させ、たくさん日光を当てましょう。
地植えの場合は、最初から日当たりの良い場所へ植えつけを行います。最低でも半日陰になる場所がおすすめです。
肥料
最初の追肥は植えつけから1カ月後に行います。冬が来るまでにしっかり育つよう、今日から野菜 野菜の肥料を与えましょう。
また、冬が終わって球が肥大し始める2月~3月に再度追肥をします。肥料は多すぎても少なすぎてもいけません。適量の緩効性肥料を施しましょう。
芽かき
にんにくの芽は、植えつけから1カ月程度で伸びてきます。脇芽が出てきたら、元気なものを一本だけ残して摘み取りましょう。こうして芽かきをすることで、土の中の鱗茎が大きく育ちます。
脇芽を引き抜く際は、残す部分まで抜いてしまわないように片手で押さえ、ゆっくりと引き抜きましょう。慣れないうちは、はさみを使って切ってしまってもかまいません。
花蕾摘み
春になると、にんにくの茎が伸び、先端に花蕾ができ始めます。花が咲くと栄養が取られてしまうため、蕾の段階で摘み取りましょう。花芽のついた茎ごと切り取ってかまいません。
切り取った茎は「にんにくの芽」として食べられます。中華風の炒め物や、パスタやチャーハンの具などにおすすめです。ただし、品種によっては花茎が伸びにくく、にんにくの芽がとれないこともあります。にんにくの芽も楽しみたいときは、品種を選ぶ際に注意しましょう。
アブラムシ対策
にんにくの地上部にはアブラムシが発生することがあります。発生時期は気温が高くなってくる4月から6月ごろです。アブラムシは繁殖力が強く、またたく間に増えてしまいます。見つけたらすぐに駆除するのが大切です。
アブラムシは専用の薬剤でも予防・駆除が可能です。にんにくの被害を最小限にとどめるためにも、薬剤をまいておきましょう。
また、アブラムシは風通しの悪い場所や日当たりの悪い場所などに発生しやすい特徴があります。にんにくを複数植えるときは密植を避けて日当たりを良くし、アブラムシを発生させにくい環境を整えるのがおすすめです。
にんにくの収穫・貯蔵のポイント
秋に植えたにんにくは、5月ごろから収穫できるようになります。たくさん植えた場合は乾燥させて保存し、お料理に使っていきましょう。最後に、にんにくの収穫や貯蔵のポイントをご紹介します。
にんにくの収穫適期
にんにくの収穫期は5月~7月です。栽培している環境や品種によって期間は少々異なります。暖地ほどはやく、寒冷地ほど遅く収穫の適期が訪れます。ただし、梅雨入りして雨の日が多くなると、鱗茎が腐ってしまうことがあるため注意しましょう。
また、収穫の際に土が湿っているとにんにくが掘り出しにくく、茎が折れてしまうことがあります。にんにくの収穫は、晴れた日が続き、土が乾燥しているタイミングを選びましょう。
収穫時期の見極め方
基本的に、地上に出ている葉が枯れて黄色くなってきたら、収穫のタイミングです。わかりにくいときは、いくつか掘り出して肥大具合を確認してみましょう。とくに注目したいのはお尻の部分です。
にんにくのお尻部分が平らになっていたら、収穫のベストタイミングです。お尻が丸い場合は、もう少し大きく育てられるため土へ戻してあげましょう。
反対に、お尻がへこんでいたらすぐに掘り上げて収穫したほうが良いでしょう。そのままにしておくと裂球し、薄皮が破けてきます。
収穫の方法
収穫時は地上部の根元をつかみ、思い切って引き抜きます。にんにくが傷つかないよう、一気に土から抜いてしまいましょう。
また、にんにくの茎から出る汁に触れると、肌がかぶれてしまうことがあります。収穫の際は手袋をつけておくのがおすすめです。
生にんにくを味わう
スーパーなどに並んでいるにんにくは、ほとんどが乾燥済みのものです。収穫したばかりのにんにくは「生にんにく」と呼ばれ、普段はなかなか食べる機会がありません。収穫が終わったら、ぜひその日のうちに生にんにくを味わってみましょう。
収穫後の乾燥
にんにくの収穫後、しばらく保存しておきたい場合は根を切って乾燥させます。乾燥させていないにんにくは水分が多く、腐りやすいためです。
収穫したにんにくは、風通しの良い場所に置いて2日~3日は乾燥させましょう。スペースがある場合は、日当たりの良い場所で天日干しするのがおすすめです。
貯蔵方法1:吊して常温保存
にんにくは長期保存が可能です。常温で保存したい場合は、軒先などの風通しの良い日陰に吊し、しっかりと乾燥させましょう。1カ月ほどたち、収穫したときより30%~40%重さが減っていたら乾燥は終わりです。箱に入れ、納屋や室内などへ移してかまいません。
にんにくを吊している間は、ずっと放置せず、たまに様子を見てあげましょう。なかには収穫がはやすぎて、十分に乾燥できないものもあります。風通しの良い場所に吊してから2週間ほどたっても湿っているものは、はやめに食べてしまいましょう。
貯蔵方法2:加工して保存
にんにくは、オイル漬けや醤油漬けなどで加工して保存できます。貯蔵しておく瓶などはしっかりと煮沸消毒し、清潔なものを使いましょう。また、常温保存は避け、冷蔵庫へ入れておくのも大切です。できるだけはやめに食べきるようにしましょう。
秋に植えて初夏に収穫!にんにくを家庭菜園で育てて味わおう
おわりに
にんにくは管理の手間が少なく、家庭菜園初心者にもおすすめです。畑がなくても、プランターがあれば気軽に栽培できます。お好きな品種を選んで育てて、収穫を楽しみに待ちましょう。
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公開: 2020年8月26日
更新: 2022年2月23日
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