2022.04.13 UP
マリーゴールドは育てやすく開花期間が長い!
ご自宅での栽培方法は?
黄色やオレンジ色など、元気の出る色の花をたくさん咲かせるマリーゴールド。大変育てやすいため、ガーデニング初心者にぴったりの植物です。ぜひご自宅で栽培して、長い開花期間を楽しみましょう。今回は、マリーゴールドの基本情報や育て方、管理方法、花が咲かないときの対処法、増やし方などをご紹介します。
☘54:マリーゴールドの育て方|どんな野菜と一緒に育てたらいい?水やりや肥料など日々の管理や、剪定や切り戻しなどもご紹介
植物の疑問をQ&A形式で回答していく「PlantiaQ&A」(プランティア)
たくさんの植物に関する良くある疑問にお答えしていきます。
明るい色に元気をもらえるマリーゴールドの花
マリーゴールドは耐暑性が強く、開花期間の長い植物です。お手入れの手間がほとんどかからないため、初心者向けの花でもあります。基本的には一年草ですが、多年草のものも存在します。
耐寒性は弱いものの、品種や育てる地域によっては12月でも花を咲かせることがあります。花の色は黄色やオレンジなど、元気の出るようなカラーが有名です。ほかにも、白や赤、複色などの花をつける品種もあります。
花言葉
マリーゴールドの良い意味を持つ花言葉は、「勇者」「健康」「可憐な愛情」「真心」などです。一方で、「嫉妬」「悲しみ」「絶望」などのネガティブな花言葉も存在しています。
名前の由来
マリーゴールドの「マリー」は聖母マリアのこと、ゴールドは黄金のことを意味します。一説によると、聖母マリアの祭日に黄金のような花を咲かせることから「マリーゴールド」と呼ばれるようになったそうです。
キンセンカとの違い
マリーゴールドとよく似た花に「キンセンカ(金盞花)」があります。どちらも同じキク科で、見た目はそっくりに見えますが、マリーゴールドはマンジュギク属、キンセンカはキンセンカ属です。キンセンカは「カレンデュラ」や「ポット・マリーゴールド」とも呼ばれ、ハーブとして利用されます。マリーゴールドは主に観賞用や園芸用で育てられ、基本的にハーブとしては使われません。
基本的な種類
マリーゴールドには多数の品種が存在しますが、大きく「フレンチ」「アフリカン」「メキシカン」などの種類に分けることができます。こちらでは、マリーゴールドの基本的な種類をご紹介します。
・フレンチ
フレンチに分類されるマリーゴールドは、草丈が低く、横に広がりやすい特徴を持ちます。暑さに比較的弱く、30℃を超えると花が咲かなくなることがあります。
・アフリカン
アフリカンマリーゴールドは、草丈が高く、大輪の花をつけるものがよく見られます。フレンチ種よりも暑さに強く、気温が高くなっても花をつけるのが特徴です。
・メキシカン
メキシカンマリーゴールドは、小さな花をたくさんつけるものが多く見られます。葉は細く、たくさん茂ります。
種からでも簡単! マリーゴールドの育て方
マリーゴールドは種からでも簡単に育てられる花のひとつです。ガーデニングの定番ともいえるマリーゴールドを、ぜひご自宅で栽培してみましょう。こちらでは、マリーゴールドの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
マリーゴールドは、水はけの良い土を好みます。地植えの場合、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで耕しておきましょう。鉢植えの場合は元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているハイポネックス培養土 鉢・プランター用がおすすめです。すでに元肥が加えられているため、購入したらそのまま使用できます。
種まき、育苗
マリーゴールドの発芽適温は20℃~25℃とされています。暖地の場合は3月頃から、寒冷地になると4月下旬から種まきの適期になることが多いようです。霜が降りる心配のない時期を選んで種まきしましょう。
また、温暖な土地であれば、夏以降に種まきして秋から冬の開花を楽しむこともできます。冬の育苗は管理に少々気を使うため、初めての場合は春に種まきするのがおすすめです。
種まきの際は、育苗ポットやセルトレーなどを活用すると管理しやすくなります。鉢や花壇などに直接まいてもかまいません。種をばらまきしたら、土を5mm程度かぶせ、水をたくさんあげましょう。霧吹きを使うと、種が流れてしまわないため便利です。順調にいけば、種まきから1週間ほど経つと発芽します。元気なものを残して間引いていきましょう。
植えつけ
本葉が6枚~7枚になったら植えつけが行えます。複数の株を植える場合、株間は20cm以上あけましょう。とくにアフリカン種は大きくなるものが多いため、30cm以上は間隔をあけるのがおすすめです。地植えにする場合は、排水性を高めるために、高さ10cmほどの畝をつくってあげると良いでしょう。
植えつけ時は、ポットから優しく苗を取り出し、根鉢を少しほぐしてあげましょう。深植えしすぎないよう注意し、土をしっかり隙間なくよせていきます。植えつけ後は根の活着促進するために植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈して株元にたっぷり与えましょう。置き場所は日光のあたる場所で管理します。
日当たり、風通し
マリーゴールドを長く楽しむためには、栽培に適した環境を整えることが大切です。お庭のなかでも日当たりの良い場所を選んで植えつけてあげましょう。また、蒸れを防ぐために風通しの良さにも注意します。複数の株を植えつけする際は、密植にならないよう気をつけましょう。
水やり
マリーゴールドは過湿を嫌います。地植えにする場合、雨が降っている限りは水やりする必要はありません。降雨のない日が続いて乾燥したら水を与えましょう。
鉢植えの場合は、地植えよりも水切れが起こりやすくなります。土が乾燥したら水をたくさんあげましょう。
肥料
マリーゴールドは、4月~12月にかけて長期間花を咲かせます。元気良く綺麗な花を咲かせるためには、定期的な追肥が大切です。
地植えの場合、土づくりの際に元肥としてマグァンプK中粒を混ぜ込みましょう。葉が色あせて元気がなくなってきたら、1週間に1回ハイポネックス原液で追肥を行います。
鉢植えの場合は、植えつけの際に元肥としてマグァンプK中粒を与えておきます。その後は、1週間から10日に1回ほどの頻度でハイポネックス原液を施します。地植えよりも肥料切れを起こしやすいため気をつけましょう。
ただし、真夏はマリーゴールドの根、株全体が弱りやすくなっています。暑い盛りに施肥すると、かえって元気がなくなってしまうため気をつけましょう。夏場は植物用活力液リキダスで根に活力与えましょう。気温が下がってから再び追肥し、開花を助けましょう。
マリーゴールドの花を長く楽しむためのコツ
マリーゴールドはほとんど管理の手間がかかりませんが、長く開花を楽しむには少々コツがいります。花がら摘みや剪定を行い、できるだけたくさんの花を咲かせていきましょう。最後に、マリーゴールドの管理方法をご紹介します。
アブラムシ対策
マリーゴールドを育てる際は、アブラムシの発生に注意します。茎や新芽などについているのを見つけたら、すぐに肥料と殺虫剤がひとつになったハイポネックス原液 殺虫剤入りを250倍に希釈して株元に散布しましよう。
ハダニ対策
ハダニは、気温が高くなり、乾燥すると発生しやすい害虫です。ハダニ被害を受けた葉は白くなり、放置していると枯れる原因にもなります。予防として、葉に霧吹きで水をかけておくと良いでしょう。
立ち枯れ病対策
立ち枯れ病は、カビによって発生する病気のひとつです。感染した部分から枯れていき、いずれは株全体が腐敗してしまいます。立ち枯れ病は土壌から感染することが大半です。そのため、連作を避ける、土壌を消毒するなどの方法で予防できることがあります。立ち枯れ病にかかった株はすぐに処分して、ほかの植物への感染を防ぎましょう。
灰色かび病対策
灰色かび病も、カビが原因となって起こる病気の一種です。発病すると、いずれは植物が灰色のカビによって枯れてしまいます。とくに多湿の状態で起こりやすいため、風通しの良い環境をつくっておきましょう。花がらや枯れた葉などが付着した部分から発生しやすいため、お手入れをこまめにして株をすっきりとさせておくことが大切です。
花がら摘み
枯れた花をそのままにしておくと、種をつくりはじめてしまいます。次の花を咲かせるための栄養がとられてしまうため、長く花を楽しみたいときは花がら摘みを行いましょう。
枯れた花は、茎ごとカットしてかまいません。葉の上や株元などに落ちている花がらがあったら回収しておきましょう。
剪定
マリーゴールドは葉が茂りやすいため、適宜剪定して風通しを良くしてあげましょう。混みあった部分の葉や、株の中心に向かって伸びている茎などをカットします。過湿になると枯れてしまうこともあるため、株全体に日光が当たるように剪定してあげましょう。
切り戻し
マリーゴールドは開花期間が長いものの、そのままにしておくと一度しか花を咲かせないことがほとんどです。一度目の開花が終わった後に切り戻しをすると、再び開花を楽しめるかもしれません。切り戻しは、極端に暑い時期を避けて行います。春に種をまいた場合、真夏になる前の7月ごろや、涼しくなってきた9月ごろに切り戻しするのがおすすめです。
また、生育初期に摘心しておくと、脇芽が伸びて花がたくさんつきやすくなります。本葉が10枚程度の頃に、先端から2節ほどの場所をカットしてみましょう。
マリーゴールドが咲かないときに見ておきたいポイント
マリーゴールドを育てていても、何らかの問題で花が咲かないケースが見られます。困ったときは、以下のポイントをチェックしてみましょう。
日当たりの条件
マリーゴールドは日当たりの良い場所に植えることでたくさん花を咲かせます。濃い影のできるような場所で管理している場合は、日差しの当たるところへ移動させましょう。また、フレンチ種の一部は、短日の条件のときに花をつけやすい傾向にあります。短日とは、昼の時間が夜よりも短い日のこと。長時間にわたって日光や電灯の光などが当たる環境だと、花を咲かせにくいかもしれません。反対に、アフリカン種の一部では、夜が短く昼が長い長日の環境で花をつけやすくなることがあります。品種に合わせた環境をつくってあげましょう。
水やりの量や頻度
園芸において、初心者がつまずきやすい作業のひとつが水やりです。一見、簡単そうに思えますが、植物ごとに適した量や頻度に調整するのは難しいものです。マリーゴールドの場合は乾燥に強く過湿に弱いため、水のやりすぎに気をつけましょう。水やりのしすぎで起こり得るのが、根腐れです。つねに土が湿った状態だと、根の呼吸が妨げられ、傷んでしまうことがあります。環境によっては毎日水をあげなくても問題ないことがあるため、水やりしすぎていないかチェックしてみましょう。
ただ、水が足りない場合も花を咲かせることはできません。マリーゴールドの葉がしおれており、土が乾いているのであれば、水切れを起こしている可能性があります。放置しすぎていても花が咲きにくくなるため注意が必要です。
肥料の量や頻度
マリーゴールド栽培で起こりやすいのが、肥料のあげすぎです。適量の肥料を適切な頻度で与えなければ、花が咲かなくなることがあります。とくに、花芽がついていない時期にたくさん施肥すると、葉の数が増えすぎて、花つきが悪くなってしまうことがあります。葉ばかりを茂らせないために、定期的に適量の肥料を与えるように心がけましょう。
また、マリーゴールドが弱りやすい真夏に肥料をあげると、株がかえって弱ってしまうことがあります。肥料をうまく吸収できず、根が傷んでしまうためです。そうなると花が咲かなくなるだけでなく、いずれは枯れてしまうことも。真夏は施肥せずに管理し、涼しくなってきたら追肥を再開しましょう。
お手入れの有無
一度マリーゴールドの花が咲いても、花がら摘みをしていないと徐々に花の数が少なくなっていきます。そのままにしていると種をつくり、枯れてしまうためです。花をより長く咲かせて楽しみたい場合は、こまめなお手入れが大切です。
種の採取や挿し木でマリーゴールドを増やすには
ご自宅で育てているマリーゴールドは、種の採取や挿し木などの方法で増やせます。花を増やしてみたいときは、以下のポイントを押さえながら、チャレンジしてみましょう。
種の採取
マリーゴールドは、種を採取する方法で増やすことができます。秋から冬にかけて花を楽しみ終えたら、花がら摘みをせずに管理してみましょう。茶色く枯れる頃には種ができているため、摘み取って乾燥させ、保管しておきます。種まき適期が来たら、土へまいてあげましょう。
ただし、採取した種からは、親株と異なる形や色の花が咲く可能性があります。翌年も同じ花を観賞したい場合は、種を新しく購入したほうが良いでしょう。
挿し木
マリーゴールドは、挿し木で増やすこともできます。親となる株と同じ花が咲く苗をつくれるのがメリットです。生育期間中であれば増えやすいため、ぜひ挑戦してみましょう。
挿し穂として使うのは、花のついていない茎です。10cm程度にカットしてから下のほうについている葉を落とし、切り口を水につけましょう。2時間ほど吸水させたら、挿し木用の土へ先端を挿します。その後は、水が切れないように管理していきましょう。発根するまでは日陰で静かに育てます。根が出てきたら、徐々に日当たりの良いところへ移しましょう。
マリーゴールドをコンパニオンプランツとして育てよう
マリーゴールドは、コンパニオンプランツとして植えられることがあります。コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで害虫などを寄せ付けない効果が期待できる植物のことです。家庭菜園やガーデニングで、ほかの植物と寄せ植えしてみても良いかもしれません。
マリーゴールドと相性が良いとされるのが、ナスやトマト、ピーマンなどのナス科野菜です。夏野菜を育てるときは、マリーゴールドを一緒に植えてみてはいかがでしょうか。
また、マリーゴールドはセンチュウと呼ばれる害虫除けにも役立つといわれています。センチュウは、ナス科野菜はもちろん、幅広い種類の野菜に発生する可能性があります。マリーゴールドを同じ土へ植えておけば、被害を抑えられるかもしれません。
ただし、マリーゴールドを植えているだけで、すべての害虫被害が発生しないわけではありません。マリーゴールド自体に寄ってくる虫もいます。薬剤も適切に利用しながら、大切な野菜を守りましょう。
おわりに
マリーゴールドはお手入れの手間がかからず、元気な花をたくさん咲かせてくれる植物です。育てやすいため、ガーデニング初心者の方にもおすすめできます。花が咲かないときは、日々の管理方法を見直してみましょう。お世話を繰り返していけば、そのうちにコツをつかんで、育て方がわかってくるはずです。切り戻しや花がら摘み、追肥なども行って、長く開花を楽しみましょう。
公開: 2020年9月25日
更新: 2022年4月13日
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