2021.01.04 UP
Labyrinth バラの迷宮 pickup98
『エスプリ ドゥ パリ』
■作出:フランス デルバール
■花色:濃いピンクと明るいイエローのバイカラー
■花型:中大輪/ロゼット咲き/四季咲き/
■香質:フルーティな強香
■樹形:高さ0.8×幅0.7mの半横張り性・木立性
ビビットな濃いピンクとライトイエローのバイカラー(複色)。花径8㎝の中大輪。少し波打つ花弁がびっしり重なって色彩が入り混じり、咲き進んで少し紫みをおびる。葉は濃いめの緑の照り葉。四季咲き性が強く、春から秋まで繰り返して開花。香りは強くフルーティ。樹は高さ0.8×幅0.7mとコンパクト。耐病性が高く育てやすい。花名は華やかさと艶っぽさが混在する雰囲気から、「パリのエスプリ(精神・魂)」の意味。2020年秋発表。
フランスのバラらしい華やかさで、小粋なパリジェンヌの風情。株がコンパクトで良く繰り返し咲く。フルーティな強い香りもあり、鉢植えや庭の前面に。四季を通じて身近に、“花の都”の雰囲気の花が楽しめるだけでなく、家にいる時間が長い今日、庭を気分を、ぱっと明るくする。
単独の鉢植えはもとより、寄せ鉢や、草花との混植も。花色が濃く鮮やかで花に存在感があるため、合わせる草花は、難しく考えずバサッと大胆な色遣いにするのがフランス流。かわいい小花より、赤・紫・オレンジなどはっきりとした花色の草花や、オーレアリーフ類などを大胆に合わせると、コーナーがまとまりやすい。
デルバールのバラは樹勢がとくに強いため、苗のうちから深く剪定してもよい。花が咲きたら伸びた枝の半分くらいで切り戻しを。四季咲きで枝を伸ばして咲かせるので、とくに鉢植えでは肥料切れを起こさないようにする。
鉢植えで咲き揃った春花(写真:花ごころ)
秋花も花数多く咲く。咲き進んで紫みをおびる
ピンクに黄色の‘ピンク パラダイス’(右)と比べ、花はやや小ぶりで花弁が小さめ。樹は半横張り性でよりコンパクト
玉置一裕 Profile
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。
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