2022.01.24 UP
Labyrinth バラの迷宮 pickup125
『シュリンクス』
■作出:日本 ロサ オリエンティス プログレッシオ
■花色:モーブピンク
■花型:中輪/丸弁~波状弁咲き
■香質:淡香
■樹形:高さ1.5mのシュラブ
しっとりとしたモーブピンクのおおらかな丸弁咲き~波状弁咲き。少し大きめに感じる中輪花で房咲きに。花付きが良く、花弁がしっかりとしているので花保ちがとても良い。切り花にも向く。四季咲き。パウダーにティーの淡香。樹は高めのまとまりの良いシュラブ樹型で、小型のつるバラ仕立てもできる。花名はギリシャ神話で牧神パンに追いかけられ葦に姿を変えたとされるニンフから。パンはこの葦を笛にしたので「シュリンクス」は「パンの笛」も意味する。2020年秋発表のロサ オリエンティス プログレッシオ。
つるバラ利用もできる数少ないモーブピンクの花。ダフネ’が交配親で花はやや大きめ。樹勢が強く、黒星病にはとても強い。バラの家のタイプ1で一カ月に一度の殺菌剤散布で美しい葉を維持。うどんこ病耐性は普通で肥料が多すぎると出やすくなるので、やや少なめに。
HTのように育ち、冬剪定等で深めに切れば高さ1.5mの大きめの木立として。高さ2mくらいの小型のつるバラにもできる。そのときは伸びた枝を冬に段差剪定しアーチやオベリスク、ポールなど誘引するとよい。鉢植えにも。
大きめのシュラブでつるバラ仕立てもできるモーブピンクの花
丈夫な葉の上に房咲きに。花保ちがとても良い
雨に濡れてしっとりと咲く
1月の雪の朝。葉は赤くなって
玉置一裕 Profile
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。
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