2016.12.22 UP
園芸を始める前に!知っておきたい植木鉢の基本
「生活に緑を取り入れたい」と、園芸に興味を持つ人はたくさんいます。一方で、植物の育て方がイマイチ分からないため、「植物を育てるのって大変そう……」と考えて、園芸と疎遠になっているままの人も少なくはありません。そんな人は、まず園芸の基本から学んでみるといいでしょう。園芸の基本を学ぶことで、気持ちの面のハードルを低くすることができるかもしれません。
そこで今回は、植物の育て方の基本である「植木鉢」についてご紹介します。
植木鉢にはどんな素材がある?
園芸を始めるには、まず植木鉢が必要となります。「植木鉢」といっても、その種類はさまざま。以下では、植木鉢の主な種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
・素焼き
「素焼き」や「テラコッタ」は耳にしたことがある人も多いかもしれません。素焼きとは、釉薬(うわぐすり)をかけずに低熱で焼いた陶器を指します。釉薬とは、焼くとガラスのような薄い層になるケイ酸塩化合物のことです。釉薬は通気や通水を防ぎ、耐食性や強度を強くする効果があります。さらに、陶器に光沢を与えます。素焼きは、この釉薬が塗られていないため通気性や通水性がよく、さまざまな植物に幅広く用いられます。また光沢がないぶん、シンプルで優しい美しさがあります。ただし、低熱で焼かれているため、陶器自体がもろく、壊れやすいことが難点です。
テラコッタも、素焼きと同じく釉薬をかけずに焼かれた陶器を指します。しかし、素焼きのように低熱ではなく、高熱で焼かれていることが特徴です。高熱で焼かれているので素焼きよりも壊れにくいというメリットがありますが、通気性では素焼きよりも劣るといわれています。
・プラスチック
プラスチック製の植木鉢はおしゃれなデザインが多く、お手頃価格のため、園芸初心者におすすめです。軽くて壊れにくく、扱いやすいことが魅力です。しかし、通気性や通水性に優れていないため、土が乾きにくいことが難点です。
・化粧鉢
植物をインテリアとしてスタイリッシュに飾りたいのであれば、「化粧鉢」がおすすめです。化粧鉢とは、釉薬をかけて焼いた陶器のこと。鉢の表面が釉薬によってコーティングされているため、通気性は損なわれるものの、美しい装飾が施されているものが多く、観賞用にぴったりです。
・木製
ナチュラル感を出したい方には、「木製」の鉢がおすすめ。防腐剤を塗っていない木製鉢は、木が腐りやすくなってしまいますが、見た目がおしゃれで通気性にも優れています。そのまま土を入れて使用するのではなく、鉢カバーとして使用することをおすすめします。
これらの他にもダンボール風の植木鉢や布製の植木鉢、土に還る植木鉢など、見ているだけで楽しくなるさまざまなタイプの植木鉢があります。
植木鉢にはどんなサイズがある?
植木鉢のサイズ表記は、「号」で表されます。「号」とは、円形の直径を示す単位のこと。一般的には「1号:約3cm」で計算されています。つまり、5号鉢は、直径15cmの植木鉢ということです。
号数の多い大きな鉢は、大きく育つ植物に向いています。保水量も多いため水やりの間隔をあけることができて、夏場でも水切れを起こしにくいことが特徴です。一方、号数の少ない小さな鉢は、株を大きくしたくない植物におすすめ。狭いスペースでも育てることができ、持ち運びも楽ちんです。
植木鉢にはどんなタイプがある?
植木鉢には、深さによって「スタンダード鉢」「深鉢」「浅鉢」というタイプがあります。鉢の高さが口径の7~8割程度であるスタンダード鉢は、ほとんどの植物に対応可能です。鉢の高さが口径以上の深鉢は、太い根を地面に伸ばす直根性の植物や背の高い観葉植物に向いています。鉢の高さが口径よりも小さい浅鉢は、根を浅くはる植物や寄せ植えに適しています。
いかがでしたか。
植木鉢のイロハを学び、植物の育て方の基本を知りましょう。
この記事で紹介された植物について
パキラ
学名:Pachira glabra /科名:パンヤ科 /別名: /原産地:中南米 /分類:常緑低木 /耐寒性:弱/耐暑性:強
光沢のある濃緑色の楕円形をした葉が特長で、生長が早く、手入れも簡単なので初心者にもおすすめの定番の観葉植物です。白や黄の斑が入る品種も出まわり始めています。
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