2018.12.17 UP
Labyrinth バラの迷宮 pickup50
『かおりかざり Kaorikazari』
■作出:日本 京阪園芸F&Gローズ「和ばら」(Rose Farm KEIJI作出)
■花色:アプリコットオレンジ~コーラルオレンジ
■花形:8~10㎝の中大輪・カップ~ロゼット咲き/四季咲き
■香質:フルーツを強く感じるティー系(ティー・バイオレット)の芳香
■樹形:高さ1.0mのやや横張りの木立性
一輪でも見応えがある中大輪の花からは、フルーツを感じる香りが強く漂う。ふわっと消えまた現れ、「香りを飾る」の花名との印象がぴったり。その香調は蓬田バラの香り研究所の科学分析によると、「ティー:揮発成分量は少ないにも関わらず、ティー・バイオレット成分がダマスクやフルーティの香りをリフトしている」とされている。ティー・バイオレット成分は、キンモクセイなどにも含まれる拡散性ある香りで少量でも強く感じる。香りが現れて消えるのは、香りをキープするベースの成分が少ないため。花色はアプリコットオレンジをベースにピンクのニュアンスを含む。アプリコットオレンジから咲き始め、咲き進んでコーラルオレンジに。四季を通じてよく繰り返して咲き、秋花は色濃くなって紅葉と妍を競う。枝は中細。株はやや横張りとなるが、コンパクトにまとまる。2012年発表
ふわっと咲いて、はらはらと散る。フルーティな芳香
オレンジのトーン強く咲いたとき
6月初旬にもたくさん咲く
和風の庭・演出にもよく合う
玉置一裕 Profile
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。
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