2019.03.15 UP
家庭菜園がはじめてでも安心!トマトの育て方
トマトは、食卓に彩りを与えてくれる食材です。栄養価が高く、健康的な食生活には欠かせない野菜でもあります。その調理方法はさまざまで、そのまま食べたりジュースにしたり、ソースを作ったり。多くの楽しみ方があるトマトですが、自宅でのトマト栽培に挑戦してみたいと思っている方も多いと思います。
今回は、初心者の方でもおいしいトマトが作れるトマトの育て方をご紹介します。
【時期別】トマトの育て方
トマトにとっての適温は、昼間25℃、夜間16~17℃といわれています。植えつけから収穫期までをできるだけこの気候条件に合わせましょう。
【3月~4月】種まき・育苗、土づくり
家庭菜園のベテランの方やたくさんトマトを栽培されたい方は、苗からではなく、種から栽培をはじめることをおすすめします。
*種まき・育苗の手順*
土づくりの前に、種まき・育苗をします。トマトを種から育てる場合は直接播かず、育苗してから定植します。
①種まき専用の土を9cmポットに入れて3粒ずつ種をまき、たっぷり水をやります。
②発芽するまでは温度調整に気をつけて管理します。常に20~30℃を維持する必要があります。種まき・育苗のタイミングは3月なので、日中は屋内で、夜は室内で管理するのがおすすめです。
③本葉が1~2枚になったら間引いて1本立ちにします。
④第一花房が開花したら定植します。
*土作りの手順*
①畑の土を整えます。理想は、通気性の良い土です。湿度が高すぎるとトマトの生育に影響するため、排水性が良い場所が好ましいです。
②日本の土壌は酸性になりがちです。そのため、苦土石灰をまきます。苦土石灰をまいて耕すことで、トマトに適した酸度(pH)に調整できます。不足しがちなカルシウムとマグネシウムを補うこともでき、トマトの成長に必要な栄養を補充することが可能です。
③腐葉土や牛糞などを混ぜて耕します。
④苗を植えつける約1週間前に、元肥として『いろいろな野菜用粒状肥料』を入れて畝を作ります。
~プランターで育てる場合~
プランター栽培の場合、まず60cm以上のプランターを用意します。トマトは想像以上に大きく高く育つ野菜です。深さにも余裕のあるサイズのプランターを準備しておきましょう。
①プランターに鉢底石を約2~3cmの厚みで敷きつめます。
②水はけの良い『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』を入れます。
③トマト苗が入るくらいの穴を掘り、ポットから株を取り出して植えつけます。植えつけ後は活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に薄めてあたえましょう。
【4月下旬~6月】植えつけ
定植は、最低温度が15℃以上になったタイミングで行います。本葉が8~9枚出て第一花房が開花し始めた段階が苗の定植適期です。
*植えつけの手順*
①最低40cm以上の間隔をあけて穴を掘っていきます。
②根鉢を崩さないように取り出し、浅めに植えていきます。ポイントは、第一花房を外側に向けて植えることです。内側に向けると、日当たりと風通しの良し悪しで収穫に影響します。植えつける際は花の向きに注意しましょう。
③定植後、たっぷり水をやります。
※トマトは比較的乾燥状態を好む植物です。地植えの場合、水やりの必要はありませんが、一週間以上雨が降らない場合は様子を見て水やりを行います。プランターの場合は、土が乾きやすいため水やりは一日一回と決めつけず、土の状態を確認して水やりをたっぷりとします。昨今の猛暑では、朝・夕水やりが必要な場合もあります。
~支柱の立て方のコツ~
植えつけによって苗が活着したら、1株に1本ずつ支柱を立てていきます。支柱は苗から5cmほど離して立てましょう。支柱の立て方はさまざまですが、倒れにくい安定性のある方法が適しています。おすすめは、合掌型の支柱です。
【4月下旬~8月】誘引
主茎が伸びてきたら、生育に合わせて誘引をします。誘引とは、茎やつるを支柱に結び付けて固定する作業のことです。誘引をすることで、生育の向きやバランスを整えることができます。誘引をするのに適した場所は、花房の真下です。生育してきたら20cmの間隔を目安に茎と支柱を結びましょう。
誘引の手順は簡単で、茎と支柱に8の字型に紐をかけて結ぶだけです。ただし、紐を結ぶ際にきつくしすぎると茎を傷つけてしまいますので、注意しましょう。
【4月下旬~5月】着果促進 ※大玉品種のみ
大玉品種のトマトを育てる場合に必要な工程です。低温期の第一花房、もしくは高温期の着果を促進する目的で行われます。一般的には、咲いた花房を指や筆でなでることで人工授粉することができます。または、市販のホルモン剤を1~2輪咲いた花房に散布します。1花房につき1回のみ、葉や生長点にかからないように散布しましょう。
【5月~8月】わき芽かき
生育が進むと、葉のつけ根から出る「わき芽」が目立ち始めます。わき芽を放っておくと茎葉が茂りすぎて花芽がつきにくくなってしまいます。これを「つるぼけ」と言います。わき芽かきをすることで主枝へ十分な栄養が行き渡り、おいしいトマトを栽培することが可能です。また、病気の予防や収穫量アップにもつながるため重要な作業といえます。
トマトのわき芽の生育は非常に早いのが特徴です。主枝との見分けがつきにくくなる前に早めにとるのがポイント。1週間に1度は必ずチェックする必要があります。ハサミでわき芽かきをするとウイルス病に感染することがあるため、手で摘み取るようにしましょう。
【5~6月】摘果 ※大玉品種のみ
大玉タイプのトマトの場合、1つ1つの実を大きくするために1花房あたりの実の数を4~5個にします。生育不良の実や未熟な実を摘み取ることで、栄養たっぷりの充実した実を育てることができます。
【6月下旬~9月上旬】収穫
開花してから50日前後から実が熟してきます。へたの近くまで赤く熟したものから順次収穫しましょう。収穫が遅れると割果や落果、虫の発生の原因となります。毎日実をチェックして、収穫期に達した実を収穫していきましょう。
【8月上旬】摘芯
摘芯とは先端の茎を摘んで株を充実させ、実の付きを良くすることです。最後まで安定した収穫をするために欠かせない作業です。主枝が支柱の高さに達したタイミングで先端を摘芯します。ポイントは、最上部の花房の上にでている2~3枚の葉は残しておくことです。実に栄養が届きやすくなります。
生育中のトマトの状態をチェック
家庭菜園する際に気になるのが、正常に育っているかどうかです。元気に生育しているようにみえても、実は不調のサインだったということもあります。生育中のトマトが正常な状態かどうか観察し、下記の項目をチェックしましょう。
肥料の過多・肥料不足
・葉の色・・・肥料が多すぎると葉の色が濃くなり、肥料が少ないと全体的に色が薄くなります。ただし、葉の色は時間帯によっても変わります。葉色をチェックする時間を決めて、正確なデータをだしましょう。
・茎の太さ・・・健康的なトマトの茎は、株元と生長点近くを比べたときに株元のほうが太く、生長点に向かって少しずつ細くなります。生長点付近の茎が太すぎる場合は、肥料過多であるサインです。
水分多寡・水分不足
・実が割れる・・・実が割れる状態は、水分不足である可能性が高いです。トマトは水分をあまり必要としないため水分を与えない方が多い傾向にありますが、水分制限のし過ぎはトマトへの負担となります。
・開花花房から生長点・・・開花している一番上の花房から生長点までの距離が短すぎると、水分不足の場合があります。株の生長に水分を回せていない可能性があり、水分管理を見直す必要があります。
日照過多・日照不足
・節間の長さ・・・節間が長く徒長している場合は、日照不足が疑われます。日照不足が原因のケースでは全体的にひょろっとして色が薄くなる傾向があるため、プランター栽培であれば日当たりの良い場所に置きなおしましょう。
・果皮の色・・・実の表面の色が部分的に白っぽい場合、強い直射日光が当たりすぎている証です。おいしいトマトを育てるには光が必要ですが、直射に当たりすぎると食味が悪くなる原因になります。
手をかけて栽培したトマトが食卓にあがると、食事が一段と楽しくなりますよね。ぜひご自宅でトマトを育ててみて下さい!
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