2019.06.10 UP
Labyrinth バラの迷宮 pickup67
『アイスフォーゲル』
■作出:ドイツ・タンタウ
■花色:中心茶色・周囲ピンク/花径9㎝の中大輪
■花形:波状弁咲き~ロゼット咲き
■香質:ミルラ感じるエキゾチックな強い香り
■樹形:高さ1.8mの半つる性
■花期:返り咲き
花の中心は温かみのあるカッパー(銅色)、周囲はクールバイオレット~ピンクのグラデーション。開花段階と咲く花によって微妙にニュアンスを変える。花は少し大きめで、咲き始めは70~80枚ある多くの花弁が波打って重なり、開くとロゼット咲きに。返り咲き。ミルラを感じるエキゾチックな芳香がある。葉は濃緑色で丸め。樹は高さ1.8mの半つる性。暑さにも強い。Eisvogelは「翡翠(かわせみ)」の意味のドイツ語で、頭部・背中・頬が青色で腹部が橙色の鳥の色に見立てた花名。同種の花色のバラには‘ディスタント ドラムス’(米国グリフィン・バック)や、‘ラ テラス’(仏ドリュ)などがあるが、いずれも木立性。‘アイスフォーゲル’はつるバラとしても仕立てられるシュラブで、枝が細めで株姿がやわらかめ。2019年日本発表。
花の中心は茶色、周囲がクールバイオレット~ピンク
咲き始め。たくさんの花弁がびっしり波打って重なる
咲き進むとボリュームたっぷりのロゼット咲きに
玉置一裕 Profile
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。
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