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ドレスのような花びらが風にそよぐ
スイートピーの育て方

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可憐な姿が春の妖精のように愛らしいスイートピー。見た目はもちろん、甘く爽やかな香りでも人気を集めています。ぜひスイートピーをご自宅で育て、春を感じてみませんか?ここでは、スイートピーの基本的な情報や育て方、日々の管理方法などをご紹介します。

 

目次

原産地
香りの良さ
名前の由来
土づくり
種まき
植えつけ
水やり
肥料
つるの誘引
冬越し
アブラムシ対策
花がら摘み
剪定

華やかな香りと花の姿で人気

蝶やドレスなどに例えられる、華やかな花のスイートピー。春のお庭を彩る可憐な花として人気を集めています。花びらの色は春らしいピンクや白などに加えて、赤や紫、オレンジ、複色などさまざまです。

 

原産地

スイートピーの原産地はシチリア島です。1695年に修道僧によって発見されたのち、イギリスにて園芸植物として改良されていきました。日本へは江戸時代末期までには渡ってきていたとされています。
1901~1910年まで在位したイギリス国王エドワード7世の妻アレクサンドラ王妃は、スイートピーをこよなく愛していたことで有名です。行事の際は、いつも会場にスイートピーを飾らせていたそうです。

 

香りの良さ

スイートピーは濃密で甘い香りがあり、アロマや香水などの原料としても用いられてきました。フルーティーな中に爽やかさがある香りは、品種によっても微妙に印象が異なります。ご自宅で育てるときは、香りの良さも存分に楽しめるでしょう。ほかの春の花の香りとも相性が良いため、寄せ植えにするのもおすすめです。

 

名前の由来

スイートピーは英語で「Sweet Pea」と書きます。Sweetは甘い香りのこと、Peaはマメのことを意味します。良いにおいのするマメ科の植物ということで、この名前がついたようです。
また、スイートピーの和名は香豌豆(カオリエンドウ)、麝香連理草(ジャコウレンリソウ)、麝香豌豆(ジャコウエンドウ)などです。どれもスイートピー特有の香りから連想された名前となっています。

 

 

高温多湿を避けて風通しの良い場所で育てよう

スイートピーは基本的には4~6月に開花しますが、品種によっては夏や冬に咲くものもあります。ここでは、春咲きの品種を想定した基本的な育て方をご紹介します。

 

土づくり

スイートピーは水はけと保水性が両立した土を好みます。元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているハイポネックス培養土 鉢・プランター用がおすすめです。地植えの場合は苦土石灰や腐葉土、堆肥などを混ぜ込んで耕しておきましょう。スイートピーは直根性で根を下へ長く伸ばすため、深いところまで耕しておくことが大切です。

 

種まき

春咲きのスイートピーは9月下旬から11月に種まきします。発芽適温は15℃~20℃です。スイートピーの種は硬いため、給水処理をしてからまきましょう。給水処理の際は種を水につけ、半日~1日かけて水を吸わせます。水で膨らんだ種を取り出したら、鉢や花壇などに直接まくか、育苗ポットにまいて育てます。ひとつの穴に種3~4粒を目安にまきましょう。
種には土を1cmほどかぶせて、水をたっぷりあげます。発芽するまでは日陰に置いて、過湿には気をつけながら毎日水を与えましょう。芽が出てきたら日に当て、本場が2~3枚になったら間引きします。

 

植えつけ

スイートピーの植えつけ適期は11~12月です。つるが伸びてしまうと植えつけしにくくなるため、育苗ポットに根が回ったらすぐに植えるのがおすすめです。複数株を植えるときは、株間を30cmあけましょう。直根性のスイートピーは、根にダメージが生じてしまうと、定着が悪くなってしまいます。ポットから苗を取り出す際は根鉢を崩さないように気をつけましょう。
また、スイートピーのようなマメ科の植物は連作を嫌うものが多く見られます。地植えにするときは、昨シーズンにマメ科の植物を育てていない場所を選びましょう。

 

水やり

スイートピーは過湿を嫌うため、乾かし気味に育てましょう。ただ、株が生育する春になったらたっぷり水をあげます。鉢植えの場合は土の表面が乾燥したら水やりします。地植えの場合は雨が降らない日が続いたら水を与えましょう。

 

肥料

スイートピーは肥料を与えすぎると花つきが悪くなり、葉ばかりが目立つようになります。肥料の分量は少なめにするよう気をつけましょう。植えつけ時には元肥として緩効性肥料「マグァンプK中粒」を混ぜ込みます。その後は冬を除き追肥を行います。追肥には3~4ヶ月間肥料効果が持続する「「Plantia」花と野菜と果実の肥料」を与えましょう。

スイートピーを長く楽しむには日ごろのお手入れが大切

スイートピーは、こまめにお手入れすることで花を長く楽しめます。適切な管理方法を知り、丁寧に栽培してあげましょう。

 

つるの誘引

スイートピーはつる性植物で、茎から長い巻きひげが伸びて周辺のものに巻き付きます。そのままにしておくと、必要以上につるが伸びてしまいます。こまめにつるを誘引して、全体の形を整えながら生育しましょう。地植えの場合はフェンスやネット、鉢植えであれば支柱などがおすすめです。品種によっては草丈が3mになることもあるため、大きさに見合うものを用意しましょう。

 

冬越し

スイートピーは耐寒性があるものの、真冬になったら霜よけをするのがおすすめです。若い苗のうちに霜に当たってしまうと株が傷んでしまいます。温暖な地域でも1月〜3月頃の特に冷え込むような日は対策が必要です。鉢植えの場合は玄関のように寒暖差が少ない屋内に入れ、地植えの場合はわらやビニールなどで覆いましょう。不織布を被せる事でも霜を防ぐ事が出来ます。

 

アブラムシ対策

スイートピーが開花する春は、アブラムシが発生する時期です。見つけたらすぐに指で取り除くか、肥料と殺虫剤がひとつになった「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」がおすすめです。アブラムシ専用の薬剤を事前に使えば、予防もできます。

 

花がら摘み

スイートピーはひとつの株にたくさん花をつけます。咲き終わった花はこまめに摘み取りましょう。放置しておくと、新たな種の為に栄養を摂られてしまい、次の花を咲かせるための栄養がなくなっていきます。枯れた花のついた茎から切り取りましょう。

 

剪定

草丈が高く生長する品種の場合、摘心して脇芽を増やすことで花数が多くなります。つるが7~8節伸びた段階で、先端から5~6節をカットしてみましょう。

おわりに

 

かわいい花をつけるスイートピーは、育てやすいため園芸初心者にもおすすめです。栽培しながら華やかなかぐわしさも堪能できます。品種によってはかなり生長するため、ご自宅に合った大きさの品種を選びましょう。ぜひお庭の彩りとして、スイートピーを育ててみてはいかがでしょうか。

 

 

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