2020.02.07 UP
愛らしい姿と品種の豊富さが魅力
カーネーションの育て方
フラワーアレンジメントやガーデニングなどで人気の高いカーネーション。母の日にプレゼントする花としても広く知られています。ぜひお庭でカーネーションを育てて、愛らしい花を観賞しましょう。今回は、カーネーションの基本的な育て方やお手入れ方法などをご紹介します。
目次
母の日でおなじみ。人気の高いカーネーション
母の日の花 カーネーション
カーネーションの品種はさまざま
母の日でおなじみ。人気の高いカーネーション
カーネーションの原産地は南ヨーロッパや西アジアなどの地域です。日本へは明治時代末期に伝わってきたといわれています。4月~6月に咲くものが主流ですが、品種によって開花期間はさまざまです。
母の日の花 カーネーション
カーネーションは母の日に贈る花として有名です。現在、日本で主流となっている母の日の文化は、1900年代初頭のアメリカで誕生しました。日本へ伝わってきた当初は一部の方のみの間で流行していましたが、1970年ごろから全国へ広がりはじめ、多くの人々へ普及していきました。
カーネーションの品種はさまざま
カーネーションは品種改良が盛んに行われてきた植物です。品種数が多く、草丈や花の形など、さまざまなものがあります。もっとも有名な花びらの形は、縁にノコギリのような切れ込みが入った「剣弁咲き」ではないでしょうか。切れ込みがないものは「丸弁咲き」と呼ばれています。また、変わり種として、花びらが星のように広がった「極剣弁咲き」や、小さな「一重咲き」などがあります。どちらも、一見しただけではカーネーションと思えない見た目です。個性的な花がお好きな方は、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。
カーネーションをお庭で育ててみよう
カーネーションは耐暑性・耐寒性ともに強く、育てやすい植物です。鉢植えのほうが管理しやすく育てやすいものの、お庭に直接植えて育てることも可能です。ここでは、カーネーションの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
カーネーションは水はけと通気性の良い土を好みます。元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されている「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」がおすすめです。水はけが悪いときは川砂や鹿沼土を1割程度混ぜましょう。地植えの場合は庭の土に「マグァンプK中粒」混ぜて耕したものでもかまいません。
植えつけ
カーネーションの植えつけ適期は3月~6月と9月~11月です。春と秋のどちらかに植えつけしましょう。地植えは鉢植えと異なり、簡単に株を移動することができません。植えつけする場所は条件の良いところを選びましょう。おすすめは、日当たりが良く暖かい場所です。ただし、西日のような強い日差しが当たってしまうところは避けます。過湿になると株が弱ってしまうため、水はけの良さにも気を配りましょう。
水やり
カーネーションは水やりしすぎると根腐れしてしまうことがあります。土の表面が乾いていないうちは水を与えないように気をつけましょう。また、花やつぼみに直接水をかけてしまうと、傷みの原因となります。花やつぼみのついている時期は注意して、株の根元へ優しく水やりするのが大切です。地植えの場合は雨避けをつくってあげると良いでしょう。
肥料
カーネーションの生育期間中は、緩効性肥料「プロミックいろいろな植物用」を2ヶ月に1回与えるか、1週間から10日に1回「ハイポネックス原液」を与えます。開花時期は肥料の量を少し増やしてもかまいません。生育の停滞する真夏と真冬は、施肥を控えましょう。また、地植えの場合は鉢植えよりも少なめの肥料を与えるのがポイントです。
アブラムシ対策
春になると発生するアブラムシ。カーネーションの葉や茎についているのを見つけたら、その場で取り除きましょう。肥料と殺虫剤がひとつになった「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」を使って駆除するのも効果的です。
カーネーションの花を長く楽しむために
カーネーションは多年草です。適切にお手入れすることで、何年も花を咲かせてくれます。ここでは、カーネーションを長く楽しむための管理方法や、増やし方をご紹介します。
夏越し
カーネーションは耐暑性・耐寒性があるものの、極端な高温や低温は苦手です。特に高温多湿になる真夏は、しっかりと対策してあげましょう。カーネーションは25℃を超えると花つきが悪くなり、30℃を超えると生育も停滞します。気温が高くなりはじめたら、直射日光が当たらないように日よけをつくってあげるのがおすすめです。鉢植えの場合は涼しい場所に移動してあげましょう。また、湿度の高い時期は水やりしすぎないように気をつけます。
冬越し
冬の気温が5℃を下回るような地域では、鉢植えは屋内に移動させるのがおすすめです。地植えの場合はマルチングして、地面が凍らないように気をつけましょう。できるだけ日に当てるようにも気を配ります。また、カーネーションは風通しの良い場所を好みますが、寒風に当たると弱ってしまいます。冬の時期は風や霜を避けるための覆いをつくってあげましょう。
摘心
花数を増やしたいときは、カーネーションを植えつけしてから約1カ月後に、茎の先端を切って摘心してみましょう。カットする場所の目安は株元から5節~6節の部分です。摘心することで脇芽が増え、花の数が増えていきます。
花がら摘み
カーネーションは一株にたくさん花をつけます。開花が終わった花がらは、こまめに摘み取りましょう。そのままにしておくと、株の傷みの原因となる可能性があります。
切り戻し
カーネーションを次のシーズンも咲かせるために、花が終わったら茎を半分の長さになるまで切り戻しましょう。特に枝が込み合っている箇所は間引いて風通しを良くします。新芽まで切り落としてしまわないように気をつけましょう。
挿し木
カーネーションは挿し木で増やすことができます。4月~6月または9月~10月に、新しく生えてきた茎を切り取って挿し穂にしましょう。挿し穂をカットして下のほうについている葉を取り除いたら、1時間以上水につけておきます。その後、バーミキュライトや川砂などを混ぜた清潔な土へ挿してみましょう。根がしっかりと出るまでは土を乾かさないようにして、半日陰に置いておきます。発根に要する期間はだいたい1カ月です。ある程度育ったら鉢や花壇へ植えつけしましょう。
おわりに
カーネーションは品種が豊富で、さまざまな花の姿が楽しめます。お好きな品種を複数集めて栽培するのもおすすめです。ぜひご自宅でカーネーションを育てて、お庭を可愛らしく飾りましょう。
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