レンコン

2020.09.30

時期:9~12月  
主な産地:茨城県、高知県、佐賀県

レンコンを選ぶ

太くてずっしりしているレンコンを選びましょう

レンコンは乾燥にとても弱く、空気に触れる面が多いほど鮮度が落ちてしまうので、レンコンは切ったものではなく、一節丸ごと売られているものの方が良いです。形がふっくらと丸みがあって肉厚のもの、同サイズのものを持ち比べて重いほうを選ぶようにしましょう。

切り口をチェック

節と節の間が長く太くてまっすぐなもの、外皮に傷がなく、ツヤがあり褐色~黄色の自然な色味のもの。色が白すぎるものは漂白されている可能性があります。切り口は、白くて、穴が小さくサイズがそろっているものを選びます。切り口が変色していたり、穴の内側が黒ずんでいるものは鮮度が落ちているので避けるようにしましょう。

レンコンの皮は剥く?剥かない?

レンコンの皮は剥いても、剥かなくてもどちらでもOKです。皮をつけたままのレンコンを調理するとレンコンが茶色になってしまいますので、料理の見た目を美しくするためレンコンの皮を剥く習慣が始まったとのことです。見た目だけでレンコンの皮をむいているのですが、実はレンコンの皮にはアンチエイジングにも効果があるポリフェノールを含んでいます。ご家庭で使う場合はよく皮を洗ったらそのまま調理する事もできます。

レンコンを保存する

レンコンは沼沢地や蓮田で栽培されますので、光、空気、乾燥が苦手

レンコンは乾燥に弱い野菜です。両端に節がついているものは軽く湿らせた新聞紙で包んでナイロン袋やジップロックに入れ冷蔵庫の野菜室へ。泥が付いたままのものは泥付きのまま表面を湿らせ、濡らした新聞などに包んで冷暗所に置いておきます。カットしたものは切り口から水分が失われて鮮度が落ちていくので、ラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存します。7~9月頃の新レンコンは傷みやすいので、すぐに使い切りましょう。レンコンは水に浸して保存することも可能です。(ただし、ビタミンCが溶け出るともいわれています) 皮を剥いていても、剥いていなくても、どちらでもOKです。容器に入れて全体を水に浸して冷蔵保存します。ただし水は毎日取り替えてください。酢を少量入れておくと、カットしたレンコンの変色防止にもなります。

長期間保存したい場合は冷凍も可能です。適当な厚さにカットしてかために加熱し、しっかり水気を切ってラップで包み保存用袋へ。

きんぴらや煮物、炒め物などに利用できます。

サクサク感がたまらない。レンコンのから揚げ。

きんぴら。レンコンのシャキシャキと人参の甘み、少しのピリ辛がとっても美味しい。

定番の筑前煮。控えめな味付けにすると素材のうま味が活きる。

レンコンは水上には葉を、地中には地下茎を伸ばし、横向きに出来ます。地下茎が、枝分かれしながら大きくなり、子レンコン、孫レンコンができます。

レンコンの豆知識

レンコンの栄養

レンコンには胃腸を回復させる粘り成分と、ビタミンC、タンニンが豊富です。粘り成分は粘膜を強化して、咳の鎮静、風邪の症状緩和に役立ちます。タンニンは血管を収縮させることで、炎症の改善につながり、ビタミンCは免疫力を高め、粘膜や皮膚の健康維持に役立ちます。

胃腸を回復する粘り成分を最大限に引き出す調理法は、レンコンのすりおろしです。冷蔵庫にある残り野菜を使い、材料を切って煮て、その鍋に直接レンコンをすりおろすだけの簡単スープです。弱った胃腸に最適、簡単スープです。

レンコンといえば穴

レンコンの穴っていくつあるか知っていますか?中には小さな穴もあったりするのですが、おおむね外周の穴の数は9個だと言われています。品種や個体差もあるので10個程度空いている物もあります。

レンコンに穴が開いているのはなぜだか分かりますか?レンコンは地下25cmから35cmあたりに生育しています。それだけ、深いところに生育していると空気が届きにくいです。そのために、地上部から地下深くに空気を届けるための道が太くなったと言われています。

穴を見るポイント

レンコンの穴は通気孔として根に外の空気を送り込んでいますが、空気と触れるため、酸化現象を起こし栄養素が壊れてしまいます。レンコンを買う場合は、出来るだけレンコンの穴が小さいものを選ぶようにすると良いですよ。

レンコンの栽培方法

レンコンは生育に水が必要不可欠なので栽培方法は全国でほとんど一緒ですが、品種や周りの環境によって、収穫方法が変わってきます。茨城県などはポンプで水を送り、その水流を利用してレンコンの周りの土を除いて収穫します。徳島県などでは、深く生育する品種が多いため、レンコン用に改良されたパワーショベルで表層の土を移動させてから、小さめの鍬で収穫しています。

レンコンの旬は秋

レンコンもほとんど1年中販売されていますが、植物的に旬は秋になります。生長の盛りで水分がいっぱいで瑞々しい夏の新レンコン、来年の春まででんぷんを蓄え、水分も少なく甘みのある冬のレンコン、その両方の特徴を持っているのが9月から10月の秋レンコンになります。

レンコンっていう字は「蓮(ハス)」に「根(ね)」と書きますが、レンコンは「根」ではない

レンコンは地下茎を食べています。レンコンの根は普段食べている丸く膨らんでいる茎と茎をつないでいる節の周りにあります。食べている所は節なので、地下で生長中に、土から出て太陽に当たると、緑色になって固くなります。ちなみに英語だとlotus rootで、lotus(蓮)  root(根)です。

レンコンと呼ばれるのは・・・

レンコンの花がハチ(蜂)の巣に似ているため「ハチス」と呼ばれ、それが縮まって「ハス」になりました。レンコンが泥の中にあり、それが根のように見えることから(本当は、地下茎)、「蓮の根→蓮根(レンコン)」となりました。

レンコンは世界中で食べられているの?

レンコンはアジアの人たちは食べる国が多いです。原産地は中国南東部、もしくはインドなどと言われています。中国やマレーシア、タイ、台湾などで食べられています。生産も中国はもちろん、韓国や台湾でも盛んです。最近は世界で健康志向から和食ブームなので、欧米でも少しずつレンコンが食べられています。

茨城県は日本一のレンコン産地です。

茨城のレンコンは柔らかな肉質で、肌がきめ細かく、ほんのり甘みのあるのが特徴です。

産地視察

2019年8月9日

茨城県稲敷市にある株式会社れんこん三兄弟さんにお伺いしました。

ご案内頂いたのは「れんこん三兄弟」の長男、宮本貴夫さんです。

茨城県のレンコンは日本一の生産量を誇り、「れんこん三兄弟」のある稲敷市は土浦市、かすみがうら市とともに大産地です。胸まであるゴム長ぐつを着て、初めてのレンコン収穫を体験させて頂きました。

蓮の花

水圧を利用します

収穫

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