目次
桃を選ぶ
皮は赤く色づいたものを、尻は白いものを選ぶ
皮の色ははっきりと赤いものの方がより甘くおいしい桃です。桃のお尻は、もともとは青くなっているのですがだんだん熟してくると白く色が変わってきます。特にオススメなのは赤色が濃く、白い斑点が浮いているものは特に美味しいと言われています。
大きさは中玉以上、ずっしり重い桃がおススメ
大きさによって基本的に甘さに影響はないですが、大きい方がより手入れなどもしやすく良く育っている証拠でもあります。桃を上から見て、真ん中の割れ目(縫合線)を中心に、左右対称にふっくらと丸みがあり、やや横長の楕円のものを選びましょう。
皮がブツブツしているものは美味しい証拠
果皮に傷がないものを選びましょう。表面には産毛が生えていますが、産毛が白く粉がふいているように見えるものがベストです。産毛とは別に表面にそばかすのような白い斑点があるのは甘い桃の証拠です。桃の表面に、細かいヒビ割れが入っているものは、太陽光線がよく当たった証拠なので、見栄えは劣りますが意外と美味しいです。
桃を保存する
熟していない桃は、常温で追熟させましょう
まだ食べごろでない桃は新聞紙に包んで風通しのいいところで常温保存しておきましょう。更に、食べごろになった桃は食べる 2~3 時間前に冷蔵庫に入れて冷やしてから食べると美味しいです。箱入りで大量に桃がある場合は、ふたを開けて余分な湿気を飛ばしましょう。
新鮮な桃は皮ごとさっと洗って皮ごと食べてしまいましょう。皮と実の間も甘みがあるので皮ごと食べた方がより甘みが感じられます。
産毛(毛茸/もうじ)に触れるとかゆみを感じることがあります。かゆみを感じたらこすらずに流水で洗い流しましょう。
黄金桃。果皮も果肉も黄色です。とてもジューシーで甘く、肉質は白桃に近い食感でしっかりしています。
清水白桃。岡山県名産の桃。緻密で柔らかく、上品な甘さでジューシー。「桃の女王」と言われています。
桃の豆知識
桃の名産地
ミカンや柿などは、何ヶ月もかけて糖分を果実に蓄えますが、桃は収穫の 10 日くらい前から収穫直前にかけて、急激に糖分を蓄えて美味しくなると言われています。桃の味は収穫直前~収穫期の天候で大きく左右されます。収穫時期に晴天が続いていると濃厚な味の桃になりますが、収穫期の長雨は桃の味を低下させてしまいます。昼と夜の一日の気温差が大きい、年間の日照時間が長い、年間の降水量が少ない、という条件が当てはまる場所が桃の名産地になります。
桃はどの部分が甘い? 割れ目(縫合線)あたり?それとも別の場所?
縫合線と呼ばれるくぼみの部分は甘みが落ちます。桃は木の枝にぶら下がった形でなるものですが、下の部分ほど糖度が増します。おしりに近づくほど、甘くなりますよ。桃狩りに行かれる時は、枝の高いところにある桃を選んで収穫すると、さらに甘くてジューシーな桃に出会えます。たくさん日光をあびて育った桃ほどおいしくなっていますよ。
割れ目は何のためにあるの?
中心の種が半分に割れ、種の周りに果肉が付き、大きく生長していきます。割れ目内部に、養分を運ぶ管があります。管の周囲はどんどん栄養が入り大きく生長していますが、管のある部分(割れ目)の部分は生長が遅いので割れ目のように見えます。
硬い桃は食べることが出来るのか?
産地の方はむしろ柔らかい桃よりも、硬めの桃を好まれます。硬さは品種によっても異なりますが、一般的に硬い桃には若干の酸味があります。甘味と酸味のバランスを感じることができる硬い桃も美味しいですよ。
特売品コーナーによくある桃
白いそばかすがあるような桃は、選ばれずに残っていることが多く、特売コーナーで売られていることもあります。前述していますが、そばかすのような白い斑点(果点)が出ているものは、甘味が強めだと云われている桃です。一度お試しください。
桃狩りに行くときは 3 日程度晴れが続いた時がおススメ
雨が続き桃の樹が多くの水を吸っている場合、桃の実にも水分を溜めています。晴れが続くと、樹は水分が欲しくなり、桃に溜まっている水分を吸収します。つまり、晴れが続くと光合成も盛んに行われるとともに、桃から適度な水分も抜け、甘みが強くなっています。
白鳳
桃を代表する品種のひとつ。キメが細かく滑らかで口の中でとろける食感。酸味が少ないので甘さが強く感じる。果皮は白地に紅色が重なる。
清水白桃
岡山県を代表する品種。果肉は滑らか。少し酸味があるが、甘さとのバランスがよい。日持ちしないので早めに食べる必要あり。
川中島白桃
果肉はやや硬めでシャキっとした歯ごたえ。果実は大玉で、甘みも強い。日持ちが良い品種。
黄金桃
果皮は黄色に少しの紅がかかる。果肉は濃い黄色。甘みが強く、ほどよい酸味。肉質はしっかりしていて、白桃に似ている。ジューシーな品種。
蟠桃
「西遊記」に出てくる中国原産の桃。平たい形が特徴。とても甘く、ねっとり濃厚な味わいで舌触りもよい。
ネクタリン
桃の変種とされている。食感は桃より硬く、食べやすい。甘みも酸味もある濃厚な味わい。
【蟠桃】
蟠桃は「西遊記」に出てくる中国原産の桃です。 つぶれたような形ですが、皮は薄く簡単に剥くことができ、核が小さいので食べられる部分が多い桃です。 果肉はきめ細かく柔らかいです。 ねっとりとして甘い桃です。
【ホワイトピーチ】山梨
「ホワイトピーチ」は名前の通り皮も白、果肉も白の桃です。品種は「白鳳」ですが、袋掛けをして栽培するので白くなります。滑らかな果肉が特徴です。桃は種のまわりよりも皮に近い部分のほうが甘みが強いので、皮を剥く場合は、できるだけ薄く剥くのがおススメです。
【日川白鳳】岡山
「日川白鳳」は、全体に少し濃い赤のイメージがありますが、岡山の桃は袋をかけるので果皮の白さが特徴です。シーズン中、品種を変えながら『白桃リレー』をします。甘みと香りを最大限活かすために、冷蔵庫で冷やすのは食べる約1時間前からがオススメです
【夢みづき】 山梨
果肉は柔らかく、繊維・酸味・渋みが少なく食味の良い桃です。品種名の由来は“ 夢のようにみずみずしい美味しい桃 ”をイメージしたとの事です。とにかく甘く、とってもジューシーです。
【嶺鳳(れいほう)】 山梨
「あかつき」の枝変わりから育成した大玉で、贈答用にも人気の品種です。硬めの桃だと言われていますが、とってもジューシーでとにかく甘い桃でした。
【はなよめ】 岡山
極早生品種の桃です。極早生品種は一般的に小ぶりで糖度が乗りにくいとされていますが、この「はなよめ」は糖度も高く、果肉はやわらかくジューシーです。桃は長い間冷蔵庫に入れておくと水分が蒸発し、味が落ちるので、食べる2時間前位に冷蔵庫に入れ少し冷やす程度で大丈夫です。
【ひめこなつ】
桃の極早生品種です。少し繊維がありますが、ジューシーで酸味がほとんどないため甘味が強く感じます。
【美月(みづき)】 山梨
美月は「ゆうぞら」の苗木から発見された桃です。「ゆうぞら」の味を受け継ぎ、実は締まっていますが、口の中でとけるような肉質で、とてもジューシーです。
【ふくあかり】 福島
ふくあかりは、「川中島白桃」に「モモ福島8号」を交配し、育成した大玉の早生品種です。果肉がほんのりピンク色で、少し繊維質ですが、ジューシーで甘みが強かったです。
【黄美娘(きみこ)】 山梨
白鳳 の枝変わり品種ですが、果肉はややしっかりめでした。マンゴーピーチとも呼ばれ、南国フルーツに近いような濃厚な風味、そして強すぎない甘さの桃です。
【桃水(とうすい)】 長野産
果肉は緻密でコリッと硬めの桃ですが甘みが強く、噛めば噛むほど甘みが滲み出てくるようでした。
糖度は普通の桃の約2倍の24度もありました。
【まるみ白桃】 山形産
福島市の果樹園で偶発実生として発見された白桃系の品種。
晩生種で果肉はやや硬めですが、甘味が強く、酸味が適度にあり、それが甘さを引き立てている美味しい桃でした。
【黄ららのきわみ】 山形産
ゆうぞらと川中島白桃の交配から生まれた『黄ららのきわみ』は、果肉の硬さと甘味と酸味のバランス的には両親の特徴を受け継いでいますが、果皮も果肉もキレイな黄色が特徴です。
甘みが強く、多汁で、黄桃特有の南国フルーツ感がありました。
【黄貴妃(おうきひ)】 山形産
黄貴妃は、福島県で「ゆうぞら」の自然交雑実生から育成された、晩生の品種です。
皮がとにかく薄く、今まで食べてきた黄桃の中でもトップクラスの甘さです。熟していると柔らかく、ジューシーです。
【玉うさぎ】 長野
「川中島白桃」と「ゆうぞら」を掛け合わせて育成され山形・天童でうまれた品種です。
晩生種で、白い果肉はかためで酸味が少ないのが特徴ですが、果汁も豊富で舌触りはなめらかです。
甘さの中に酸味とトロピカルな風味を感じました。
白さと形が「玉うさぎ」の名前の由来です。
【白根白桃(しろねはくとう)】 新潟
新潟市南区白根で発見された大玉の晩成品種です。
新潟と言えば「米」のイメージですが、白根は新潟県下最大の果樹栽培地です。
肉質は硬めですが、しっかり追熟させるととろける様な舌触りになります。
タネの周りの赤みが強く、とっても滑らかで甘さも強いです。
【さくら白桃】 山梨
「川中島白桃」と「千曲」を交配し生まれたものを選抜育成した品種です。
硬めの大玉品種で、果肉は白く、糖度が高い品種です。
熟している部分と、カリッとした部分があり、熟している部分は滑らかでジューシー。
カリッとしている部分も甘みが強く、おすすめの桃です。
【幸茜(さちあかね)】 山梨
山梨県の果樹園で発見された晩生種。
果肉は硬めで、白いのが特徴。糖度は高く酸味は少なめです。
僕は果肉が少し柔らかくなってからの食べたので、もっちりとしていました。
フルーティーな香りもあります。
【長沢白鳳】 長野
「白鳳」の枝変りとして誕生した桃です。
果肉はややかたくてほどよい歯ごたえがあり、日持ちがよいのも特徴とありましたが、酸味、渋味が全くなく、甘味が強くて柔らかく、美味しかったです。
【滝の沢ゴールド】 長野
長野県の川中島で変異種として発見された早生の黄肉品種です。
完熟すると、糖度が高く、酸味は少なめで、柔らかくジューシーです。
【まどか】 長野
まどかは、「あかつき」の実生より選抜育成して生まれた品種です。
大玉系で果実もあかつきと同じように緻密で、果汁も多く、甘味も強いです。
あかつきよりもやや硬めな感じがします。
【暁桃太郎(あかつきももたろう)】 長野
天津×あかつきの掛け合わせで生まれた品種で、桃としては珍しい紅色の果肉で肉質はやや硬く、酸味を感じますが、甘みもないわけではなく、美味しかったです。
加工用としても使われているそうです。
【おどろき】 長野
たまには、かた〜い桃も。
「おどろき」はその名の通り、おどろきの果実の大きさと、おどろきの果肉の硬さが特徴の桃です。
完熟しても柔らかくはなりません。
香りはほとんどしませんが、甘みが強く、ポリっとサクッとした食感はまるで柿のようです。
クセになります。
【秘味黄金(ひみおうごん)】 長野
別名「マンゴーピーチ」と呼ばれるそうです。
果肉はきめ細かく、本当にマンゴーと間違えてしまいそうな色です。
甘さは強いのに、かすかな酸味のあるおかげで、ペロっといけてしまいます。
【一宮白桃】 山梨
山梨県一宮町で発見された桃です。
硬めな白肉の果肉で甘みが強く、酸味はほぼありません。完熟で食べると、滑らかでとろけるような食味でした。
【加納岩白桃】 山梨
「浅間白桃」の枝変わりとして、山梨県の加納岩町で発見された桃です。
上品な甘さで、繊維が少なく滑らかな舌触りです。とてもジューシーです。
ネクタリン
【水野ネクタリン】 長野産
少し硬めで繊維質の少ない食感と、強い酸味を感じるネクタリン。甘みもありますが酸味が勝っていて、これがクセになる感じです。
ちなみに、「山根白桃」と「水野ネクタリン」の交配が 「ワッサー」です。
【ファンタジア】 山形産
ファンタジアはアメリカ生まれのネクタリンで、国内の主要品種のひとつです。
果肉はやや硬めですが、果汁は多く、甘みと酸味のバランスも良く、甘酸っぱいネクタリンでした。
すもも
湿気が多いと腐ってくることも💦