梅(ウメ)

2020.11.27

時期:5 月~6 月
主な産地:和歌山県、群馬県、奈良県

梅(ウメ)を選ぶ

梅は野菜?果物?

梅というと、まず最初にイメージするのは「梅干し」ではないでしょうか。梅干しはご飯の時に食べますので、野菜のイメージがあるかも分かりませんが、梅はスモモやアンズといった果実の仲間なのですので果物になります。果物ですが、生梅の状態では食べることができないので、昔の人は塩漬けにして保存食としていました。梅を「ウメ」と発音するのは、中国語の読み「メイ」が変化したものという説、薬用として渡来した燻し梅「烏梅(うばい)」に由来するなどがあります。

梅は鮮度劣化が早いので、すぐに加工を行いましょう

梅は大変傷つきやすい果実です。美味しい梅を選ぶときは、丸みがあって香りがよく、傷や斑点のないものを選びましょう。また、みずみずしく張りのあるものが良いです。また用途にもよりますが、梅干用ならばある程度熟した黄色いもの、硬めの梅干しがよいなら青みが残るものを使います。梅酒用なら青く硬めのもの、ジャム用ならば、味も香りも増すため黄色く完熟したものが良く、形の悪いもの、若干傷ついたものでも大丈夫です。カリカリ小梅を作るなら青みのある小梅がよいです。

梅雨(つゆ)と梅の関係

梅雨の雨は、梅にとって恵みの雨です。この季節に雨が降ることで、梅の実は大きく膨らんでいき、梅が収穫できるこの時期に降る雨だから「梅雨」だといわれています。「梅」の漢字のつくりの部分(右半分)が「毎」で、「毎日」連続して雨が降るという意味から「梅雨」となったという説もあります。「梅雨」という言葉は、江戸時代に日本へ伝わり、「露(つゆ)」からきており、「梅雨」という言葉が伝わる以前は「五月雨(さみだれ)」といっていたようです「さ」は陰暦の5月(現在の6月)、「みだれ」は「水垂れ」を意味します。

梅(ウメ)を保存する

冷蔵庫保存は NG、買って来たらすぐに加工しましょう

ウメは収穫後も追熟が進み、傷み易いですので、買ってきたらなるべく早めに梅干しなどに加工して、保存しましょう。すぐに加工出来ない場合は、新聞紙などに包み常温の冷暗所(10 度程度の環境)で保存します。冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、茶色く変色したりするので、加工するまでは新聞紙などに包み涼しいところに置いておきます。

使用する際、梅にはアクがあるので、きれいに洗った後しばらく水に浸けておき、アク抜きをします。未熟なものほどアクが多く含まれており、熟すにつれ少なくなります。そして苦みやエグミの原因となる頭の枝についていた部分の茶色いヘタを、竹串などを使い取り除きましょう。

南高梅は正式には「なんこううめ」と読みますが、一般的には「なんこうばい」と読む事も多いようです。和歌山県の代表的な品種で、最も有名な梅です。

1 粒にレモン 1 個の 2~3 倍あるというクエン酸は血液をサラサラにし、血流を改善して免疫力を高め、風邪やインフルエンザにかかりにくくする働きがあります。

ムメフラールという血流を改善する効果がある成分は、梅を加熱することで、梅に含まれている糖とクエン酸が結合し出来ます。梅煮や梅ジャムなど、加熱調理もおススメです。

太宰府へ左遷された菅原道真公を慕って一夜のうちに京より大宰府まで飛来したといわれる御神木「飛梅」は太宰府天満宮の本殿に向かって右前にあります。

梅(ウメ)の豆知識

大盤振舞の語源にも梅が関係しています

梅は中国が原産とされ、日本には平安時代にすでに伝来していたとされています。梅干しが作られるようになったのは平安時代からといわれており、重宝されるようになったのは鎌倉時代あたりからです。当時の梅干しは上流階級の人の薬として食べられていましたが、戦国武将たちは激しい合戦などで体力を消耗するので、戦場でサプリメントのようにして食べていたようです。北条早雲はそんな梅干しの薬効に着目し、家臣らの家の庭に梅の木を植えさせました。これが現在の小田原の梅林の起源だということです。江戸時代になると梅の栽培が盛んになり、収穫した実を梅干しにする習慣も広がり、庶民も口にするようになりました。

「梅」にまつわることわざや言い伝え

昔は、酸味と塩味で料理の味を引き立てる梅酢が調味料として使われていました。そのことから「塩梅(あんばい)」という言葉は、料理用語として使われていました。今では、とても具合のよいことを「いい塩梅」といい、幅広く使われるようになりました。

「梅はその日の難のがれ」というのは、朝、出掛ける前に梅干を食べると、その日は災難をまぬがれるという説があります。それは昔、旅人が、その土地特有の熱病や風土病にかからないように、梅干を「薬」として持ち運んでいました。梅に殺菌効果があることは、学術的にも認められています。今でも旅館などで、朝食に梅干が出されるのは、この説が生きているためです。

「大盤振舞」の語源にも梅が関わっています

気前がいいことを「大盤振舞」といいますが、この語源にも梅が関わっています。それは鎌倉時代に各地の御家人が主人である将軍に差し上げる「椀飯(おうばん)」に由来しています。膳の上に、梅干、打鮑、海月(くらげ)の三種に、調味料の塩と酢を膳の上に載せて出したといわれています。「椀飯」と「大盤」が混同され、やがて「大盤振る舞い」の表記が一般的になったそうです。

青梅

南高梅

紅南高梅

白干梅   

生梅時の半分ほどの重さになったら干しあがりです

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