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ハイドロカルチャーにおすすめの肥料や植えつけ手順、お手入れのコツ

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ハイドロカルチャーは土を用いずに植物を栽培する方法です。室内に土を持ち込みたくない方や、おしゃれなインテリアグリーンがお好きな方などに人気を集めています。今回は、植え込み材を活用するハイドロカルチャーの基本的な育て方や、肥料に関する情報などをご紹介します。

 

 

ハイドロカルチャーの基礎知識

ハイドロカルチャーとはどのような栽培方法で、どういったメリット・デメリットがあるのでしょうか。まずは、基本的な知識についてご紹介します。

 

ハイドロカルチャーとは

ハイドロカルチャーは、土を使わずに植物を栽培する方法です。「ハイドロ」は「水」を、「カルチャー」は「栽培」を意味します。室内で楽しむのが基本で、さまざまな観葉植物や多肉植物、野菜などがハイドロカルチャーで育てられます。

 

水栽培(水耕栽培)との違い

ハイドロカルチャーと「水栽培(水耕栽培)」は、同じ意味で使われる言葉です。どちらも、土を使わずに植物を育てる方法を指します。植え込み材を使った方法のみをハイドロカルチャーと呼び、固形培地を利用しない方法を水栽培と呼ぶケースが多く見られます。ただ、両者を同じ意味合いで使用している方も少なくありません。また、水耕栽培に対して、土を耕して植物を育てる従来の方法を、土耕栽培ということもあります。

植え込み材を使う方法では、容器の中に発泡煉石やスポンジなどを入れ、植物を植えつけます。植え込み材を使わない場合は、水を張った容器に植物の根をつけて育てます。ヒヤシンスやムスカリなどの球根植物を、水だけで育てた経験がある方もいるのではないでしょうか。植物の根が伸びる様子をじっくりと観察できるため、小学校の授業で実験として育てることもあるようです。

 

ハイドロカルチャーのメリット・デメリット

土を使用しないハイドロカルチャーは、虫の被害が少なくなる点が魅力です。植え込み材は基本的に無臭なため、土のにおいが気になる方でも取り組みやすいのもメリットです。土を使った栽培より水の乾き具合がわかりやすく、水やりの調整をしやすい点も評価されています。

一方で、ハイドロカルチャーで育てる植物は大きくなりにくいという特徴があります。家の中でコンパクトに緑を楽しみたい方には向いていますが、大きく育つ様子を楽しみたい方は、土での栽培が良いかもしれません。また、適切な管理をせずに放置していると、容器に老廃物が蓄積し、根腐れしてしまうことも。栽培するときは、育て方をしっかりと調べておくことが大切です。

 

ハイドロカルチャーで人気の高い植物

ハイドロカルチャーでは、さまざまな植物を育てられます。人気が高いのは、パキラやポトス、ガジュマルなどの観葉植物です。室内は日照条件が悪くなることもあるため、日陰でも育てやすい植物を選ぶと管理しやすいでしょう。

ほかにも、バジル、パセリ、リーフレタスといったハーブや葉物野菜を育てている人もいます。環境が合えば、ミニトマトや長ネギなども栽培可能です。ただ、トマトなどは少々難易度が高くなるため、初心者の場合は観葉植物やハーブ、葉物野菜などからスタートすることがおすすめです。

 

 

ハイドロカルチャーにおすすめの肥料

ハイドロカルチャーの場合は土が存在せず、固形肥料をそのまま施しても、うまく吸収されません。土耕栽培をするときとは違った肥料を用意する必要があります。基本的には、水に溶けやすい肥料を使うことがおすすめです。液体肥料(液肥)を使ったほうが手軽です。

肥料には有機肥料(有機質肥料)と化成肥料があります。ハイドロカルチャーの場合、有機肥料を使ってしまうと、水が腐敗しやすくなってしまいます。カビの原因になる可能性もあるため使用は避け、化成肥料を使いましょう。

一般的な土耕栽培向けの液体肥料を使う場合は、水で希釈して施します。水の加減が難しいという方には、ハイドロカルチャー専用液体肥料や活力液がおすすめです。

キュートハイドロ・水栽培用』は、 薄めずにそのまま使用することができます。

また水に溶かして使用する『微粉ハイポネックス』は、トマトなどの水耕栽培にもおすすめです。

 

 

ハイドロカルチャーに必要なもの

ハイドロカルチャーの資材は、ホームセンターや園芸用品店などのほか、100円ショップでも入手できます。必要なものを調べておきましょう。

 

植え込み材

植え込み材には、さまざまな種類があります。使いやすく人気なのが、発泡煉石のハイドロボールやレカトンなどです。粘土状の土を焼いてつくった多孔質の粒で、水や肥料、空気などを小さな穴に取り込んで保ちます。高温で焼成されているため、清潔で病害虫の心配がないメリットがあります。もちろん、栽培中の管理方法によってはウイルスや細菌などに感染することもあるため、きれいな状態を維持することが大切です。

また、ジェル状のボールを植え込み材として使う方法もあります。ジェルボールにはきれいに色付けされたものも多く、ガラス製の器に入れることで見た目も華やかになるのが魅力です。

 

根腐れ防止剤

ハイドロカルチャーの弱点のひとつが、根腐れを起こしやすいことです。予防のために、ゼオライトなどの根腐れ防止剤を活用します。容器の底に敷いておきましょう。

 

容器、水位計

土を使った方法で植物を栽培するときは、底に穴の開いた鉢を使います。ハイドロカルチャーの場合は、穴のない容器に水をためて管理する点が異なります。お気に入りの瓶や器などを使って、おしゃれに育てられるのが魅力です。

透明なガラスの器を使う場合は、容器内の水の量がひとめでわかります。陶器のように不透明の容器に植える場合は、水の残量がわかりやすいように水位計を準備しておくと安心です。

 

 

ハイドロカルチャーの植えつけ手順

ハイドロカルチャーを始める際は、以下のような流れで植えつけを進めてみましょう。こちらでは、植え込み材を使ったハイドロカルチャーの植えつけ方法を解説します。

 

置き場所選び

ハイドロカルチャーを始める前に、置き場所を考えておきます。日光を好む植物の場合は、できるだけ明るいところがおすすめです。窓際のように、光を取り込みやすい場所で管理しましょう。植物によっては強い日光に当たると葉焼けしてしまう場合もあるため、直射日光を避けられる場所を用意します。

また、室内は風が通りにくく、湿気がこもりやすい場所もあるため注意が必要です。できるだけ風通しの良い場所を探しましょう。気密性の高い家の場合は、サーキュレーターを使って風を循環させることもおすすめです。ただし、エアコンやヒーターなどの風を直接当てることは避けましょう。

 

苗の準備

ハイドロカルチャーを始める際は、挿し木(挿し芽)で苗をつくる方法があります。観葉植物の枝をカットして挿し穂をつくり、水に挿しておきましょう。うまくいくと発根して、新しい苗になります。

また、土に植わっていた観葉植物を植え替える方法もあります。根鉢を取り出したら、根を傷つけないように注意しながら土を洗い落としましょう。流水を使うのではなく、水を張った容器に根をつけて洗うことがおすすめです。

ハーブや野菜などを種から育てる場合は、発芽させて育苗した後に植え替えることもできます。スポンジを切って培地にするのが手軽です。スポンジに切り込みを入れて種をまき、水を含ませて明るい場所で管理しましょう。スポンジは、水を張った容器に入れておきます。水は定期的に交換しましょう。本葉が出る頃には植え替え可能です。

 

植えつけ

最初は、容器に根腐れ防止剤を入れます。その上に植え込み材を少量入れて、植物の苗を置きましょう。次に、少しずつ植え込み材を足していきます。根の隙間に植え込み材を入れたいときは、ピンセットを使うのがおすすめです。最後に水を足しておきます。容器に対して、4分の1~5分の1になるよう入れるのが目安です。

 

 

ハイドロカルチャーのお手入れポイント

ハイドロカルチャーは、水やりや施肥の頻度が少なく、お手入れの手間がかかりにくいといわれています。ただし、放置しすぎると根腐れやカビなどが生じてしまうこともあるため気をつけましょう。最後に、ハイドロカルチャーのお手入れのポイントをご紹介します。

 

水やりの方法やコツ

ハイドロカルチャーの場合は、容器に入れた水がなくなってから水やりします。また、水位が上がりすぎないように気をつけましょう。常に水が多い状態だと根腐れするため注意が必要です。根が空気を吸えなくなってしまい、枯れる原因となります。乾燥が気になる時期は、葉水をあげても良いでしょう。

 

施肥の頻度やコツ

施肥の頻度は2週間~1カ月に1回が目安ですが、植物によって異なります。栽培する植物の性質を確かめておきましょう。株元に直接肥料を注ぐ方法が基本ですが、葉面散布する方法を使うこともあります。

 

カビの予防・対処方法

水をたっぷりとためたまま取り換えずにおいたり、湿気がこもりやすい場所に置いていたりすると、カビが生えてしまうことがあります。カビを予防するためには、風通しの良い環境をつくり、水の与えすぎを避けることが大切です。カビが発生してしまったら、いったん植物を取り出し、容器や植え込み材についたカビを洗い流しましょう。

ただし、ハイドロボールなどの発砲煉石を使っている場合、白っぽいカビのようなものが付着する場合がありますが、実際は肥料成分やミネラルなどの結晶ということもあります。その場合は白い部分のみを取り出して洗い流せば問題ありません。

 

夏の管理方法

夏の間は、日差しの強さに気をつけましょう。強い日光に当て続けると、藻が発生してしまうこともあります。藻が生じた場合は容器から苗や植え込み材などを出して、すべて洗いましょう。

 

冬の管理方法

植物の多くは、冬に生育が停滞します。水やりや施肥の頻度を控えめにすると良いでしょう。また、窓辺に置いている場合は、植物の周囲の気温が下がりすぎてしまうことがあります。冬の間は別の場所へ移動し、暖かくなってきたら徐々に戻していくのもおすすめです。

 

 

おわりに

ハイドロカルチャーは、土を使った方法とは異なるやり方で植物を育てていきます。施肥の際は適切な肥料を使いましょう。より手軽にお手入れしたい場合は、ハイドロカルチャー専用肥料を活用することがおすすめです。お部屋の中で緑を楽しめるハイドロカルチャーに、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

🌱051:ミニ観葉×ハイドロカルチャー

 

 

【文・構成/D編集部】

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