2019.02.21 UP
花瓶がない…もらった花束、どうしたらいい?
引越し祝いや誕生祝いといったお祝い事はもちろん、送迎会や結婚記念日などで花束をもらう機会もあるのではないでしょうか。しかし、ひとり暮らしで切花を観賞した事がない場合は「どうすればよいのだろう・・・」と焦る人も多いはず。植物は生もの。せっかくの花束なのに、すぐに枯らしてしまった……となるのは悲しいですよね。花束を長持ちさせる、切花観賞のコツをご紹介します。
花束をもらったけど、どのようにして活けよう?
自宅で切花を飾った事のない人は、花瓶を持ち合わせていないケースも。しかし、立派な花瓶がなくても、家にあるものを利用すれば良いだけ、身近なものでも、ちょっとした工夫でオシャレに切花を飾る事ができます。
・コップに活ける
最も手軽なのが、コップに活ける方法。大抵は1個に入り切らないので、花束をいくつかに分けて茎を切り、複数のコップに活けていきましょう。素っ気なさが気になる場合は、マスキングテープやレースペーパーなどを巻くとかわいらしくオシャレにデコレーションすることができます。
・お皿に敷き詰める
カレーやシチューを入れるような少し深めのお皿に、花を敷き詰める方法もオシャレです。茎を短く切り、中が見えないように敷き詰めれば、食卓にもぴったりな彩りとなります。シンプルな白いお皿やガラス製のお皿はもちろん、花の色などによってお皿の色や素材を合わせるなど、色々なアレンジを楽しめます。
花束をもらったらまずやろう!切花を長持ちさせるポイント
花束をもらったら、まず一番に「ラッピングを外す」こと。綺麗なラッピングを外すのはもったいないですが、そのままの状態だと風通りが悪く、蒸れて切花が長持ちしません。リボンや包装紙、茎の切り口を保護しているアルミホイルなどはすべて取り外しましょう。
切花を長く楽しむコツは「たっぷり水を吸わせる」事です。花束は大抵の場合、もらった時点で水不足の状態になっています。バケツなどの大きめの器に水を張り、なるべく速やかに茎の切口を水につけてあげましょう。その際、花束を新聞紙に包んで水につけると早く元気になります。
また、切花を長持ちさせたいのであれば、茎の先を少し切り戻す「水切り」をしましょう。茎の先端から約3cm手前、斜めにハサミを入れてあげる事で、水を吸い上げようとする植物本来の力が戻ってきます。切る時には、できるだけよく切れるハサミを準備し、切った瞬間、切花の導管に空気がつまらないよう、必ず水中で切るようにしましょう。
花束を長持ちさせたい!飾った後のお手入れ方法
花束を飾った後も、工夫次第でかなり長い間、切花を観賞する事ができます。
切花を長く活けていると水につかっている茎の部分がぬめり、雑菌が繁殖してきます。雑菌が切花の導管を詰まらせる事で水が吸収できず萎れていく原因となるので、水は2~3日に1回程度交換する事が大切です。また更なる一工夫として、切花の寿命を飛躍的に高める切花長もち液(切花鮮度保持剤)の活用をおすすめします。切花長もち液を使用する事で雑菌の繁殖を抑え、水替えの頻度を減らす事が出来ます。
水替えの際は、茎のぬめりをよく洗い流し、再び水切りを行うと切花はイキイキして長く咲き続けます。
また、開花以外の余計なエネルギーを使わせないために、あらかじめ極端に小さい蕾、不要な枯葉などは摘み取っておきましょう。枯れた花からはエチレンガス(老化ホルモン)が出て他の切花の寿命を縮めてしまう事もあるので、完全に枯れる前にこまめに取り除きましょう。
切花を長持ちさせるポイントをまとめると、①水をこまめに入れ替える、②光の当たる場所に置く、③切花鮮度保持剤を使用する、④定期的に萎れた部分を除去する、⑤直接冷暖房の風に当てない、⑥温度が高くなりすぎる場所に飾らない、などです。ぜひ覚えておきましょう。
せっかくの花束ですから、何もしないで早く枯らせてしまうのはもったいないですよね。
切花も生き物なのでやはり寿命があります。違う種類の切花が一緒になった花束では、なおさらの事それぞれに寿命があり、全ての切花を一様に長もちさせるのは限界があります。ですが、大切なのは気持ちです。こまめに様子を見て丁寧に手をかけてあげる事、ちょっとした工夫の積み重ねによって、切花は長い間、綺麗な状態で私たちを楽しませてくれるのです。
この記事で紹介された植物について
バラ
学名:Rosa /科名:バラ科 /別名: /原産地:アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカの一部 /分類:落葉(ツル性)低木 /耐寒性:中~強/耐暑性:中~強
気品あふれるその華やかな姿から、花の女王とも呼ばれるバラ。花の色形のバリエーションは豊富で、ツル性や木立性、一季咲きから四季咲きなどいろいろなタイプあります。比較的病害虫がつきやすい傾向がありますが、樹木なので枯死することはあまりありません。
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