2022.04.25 UP
ピンク(桃)の花が咲く育てやすい植物は?春夏秋冬、季節別のおすすめ
見ているだけで心が浮き立つようなピンク(桃)色の花。一年を通して、さまざまな植物がピンクの花を咲かせます。今回は、園芸初心者でも育てやすい植物のなかからピンク色の花をつけるものをピックアップし、特徴や栽培の注意点などをご紹介します。これから栽培にチャレンジしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
春にピンク(桃)の花を咲かせる植物
たくさんの花が咲く春の季節は、ピンクの花の種類も豊富に存在します。寄せ植えやフラワーアレンジメントなど、さまざまな方法で楽しみましょう。まずは、春に見頃を迎えるピンク色の草花や花木をご紹介します。
アザレア
アザレアは4月下旬~5月にかけて花を咲かせる低木です。ツツジ科ツツジ属の花木で、「西洋ツツジ」と呼ばれることもあります。ピンクのほか、赤や白、紫、オレンジなどの花をつけることも。樹高は1m程度ですが、鉢植えにして育てるケースも多く見られます。冬の寒さには少々弱いため、鉢植えの場合は室内に取り込んであげると良いでしょう。
☘86:アザレアの育て方|苗の植えつけ方や日々の管理、水やりや肥料の与え方などご紹介
ハナモモ
ハナモモは、花の鑑賞を目的としてつくられたモモ(桃)のことです。開花時期は3月中旬から4月にかけて。ひとつの枝に華やかな花がたくさん咲き、春の始まりを感じさせます。樹高は5mを超えるため、できるだけ広い場所を用意して植えてあげましょう。ほうき立ち性(ほうき性)のように、樹幅が狭いタイプを選ぶのも選択肢のひとつです。花後の春と落葉期には剪定し、枝を整えましょう。
ゼラニウム
ゼラニウムは、気候条件が合えば、ほぼ1年中咲き続けることが特徴です。小さな鉢植えでも、たくさんの花を楽しめます。鮮やかで熱帯の雰囲気を感じさせる花が多いものの、真夏は高温多湿の環境を避けてあげることが大切です。真冬は暖かい室内で育てると、花を咲かせてくれることも。また、センテッドゼラニウムと呼ばれるグループには、品種によって多彩な香りを楽しめるものもあります。バラやミント、柑橘系など、お好きな香りを放つ品種を選んでみましょう。
☘55:ゼラニウムの育て方|植えつけの注意点、水やりや肥料など日々の管理や、切り戻しや花がら摘みなどもご紹介
ツツジ
日本で古くから育てられている庭木のひとつがツツジです。盆栽としても育てられる小型の品種もあれば、2mほどの樹高に生長するものもあります。日本の気候に合う花木のため、安心して育てやすい点がメリット。花は4月中旬頃から5月中旬頃まで楽しめます。生け垣にも向いていますが、一日中日陰になるような場所だと花つきが悪くなることがあります。半日は日に当てられるところを選んで植えつけると良いでしょう。
☘45:ツツジの育て方|苗の植えつけ方や日々の管理、水やりや肥料の与え方などご紹介|
マーガレット
マーガレットは一重咲きや八重咲き、ポンポン咲きなど、さまざまな形の花を咲かせます。ピンク色の可愛らしい花を咲かせる品種のほか、「在来白」と呼ばれる白花の品種も有名です。開花時期は11月~5月と長めです。冬の寒さや夏の暑さを嫌うため、花を長く楽しむためにはしっかりと対策してあげましょう。根が旺盛に伸びるため、鉢植えの場合は毎年植え替えを行います。過湿も苦手とするため、水はけの良い環境をつくっておきましょう。
☘98:マーガレットの育て方|夏越え冬越えの注意点は?苗の選び方や水やりや肥料など日々の管理もご紹介
スイートピー
ふわふわとした蝶のような花の姿で人気を集めるスイートピー。ピンク色をはじめ、赤や白、紫、オレンジなどの花をつける品種があります。春咲き品種は4月~6月、夏咲き品種は6月~8月に開花します。冬咲き品種もありますが管理が難しく、ガーデニング向きではありません。一年草タイプと宿根草タイプがあり、宿根性種は6月~10月に花を咲かせます。また、スイートピーを植える際は連作障害に気をつけましょう。同じマメ科の植物を植えたことがない土を使うことがおすすめです。
☘27:スイトピーの育て方|苗から育てる注意点、種まきの方法、誘引や花がら摘みなど日々の管理方法もご紹介|
サクラ
日本の春を象徴する存在といえるサクラ(桜)の花。淡いピンク色や濃いピンク色、白色などの花をたくさん咲かせます。日陰を苦手とするため、お庭のなかでも日当たりが良い場所へ植えることがおすすめです。風通しの良さも大切ですが、強風が当たらないように注意します。品種によってはかなり大きくなり、樹高20mを超えるほど生長することも。庭木として植える場合は、ある程度小さめの品種を選ぶと良いでしょう。
☘172:桜の育て方|剪定方法や注意点は?水やりや肥料などの管理方法もご紹介
夏にピンク(桃)の花を咲かせる植物
夏に花をつける植物は、暑さに強いものや日差しを好むものが多く見られます。元気に花を咲かせられるよう、植物ごとに適した環境を用意してあげましょう。こちらでは、夏にピンクの花を咲かせる植物をご紹介します。
エキナセア
独特な花の形をしているエキナセアは、北米原産の多年草です。ハリネズミに似た中央部分から、花びらが広がるようにつきます。花の形や色が豊富で、好みのものを探しやすいのも魅力のひとつ。薬用ハーブとしても利用されていますが、ガーデニングで育てられるのは観賞用の品種です。開花時期は6月中旬から8月にかけて。梅雨の時期と重なりますが、排水性が悪いと根腐れすることがあるため気をつけましょう。宿根草のため、冬越しできれば次の夏にも花を見ることができます。
サルスベリ
サルスベリ(百日紅)は、ピンクや赤、白の花を咲かせる低木もしくは中高木です。「百日紅」という漢字は花が長く咲き続けることからついたとされます。開花期間は7月から10月にかけてです。大きいものでは樹高10mほどになりますが、お手入れ次第では小さく育てられます。樹高1m以下の矮性品種もあるため、お庭の広さに応じて選びましょう。基本的には過湿にならないように管理しますが、開花時期の水切れには注意が必要です。
カンパニュラ
カンパニュラにはさまざまな種類がありますが、もっとも一般的なのは「カンパニュラ・メディウム」ではないでしょうか。ツリガネソウやフウリンソウとも呼ばれる、ふわふわとした鐘のような花が特徴です。開花期間は5月~7月で、優しいピンク色や青紫色、白色などの花が咲きます。草丈は50cmほどから1mあたりです。花茎が倒れやすいため、支柱を立ててあげましょう。日陰が苦手なため、日当たりの良い場所へ植えることも大切です。
ペンタス
熱帯の地域原産のペンタスは、耐暑性の強い低木です。開花時期は5月~10月と長く、夏の盛りも花を咲かせます。星のような形の小さな花がいくつも咲く姿はとても可愛らしく、夏の花壇に彩りを添えてくれます。樹高は1m以上になることもありますが、矮性の品種もあるため、スペースに合わせて選びましょう。暑さには強いものの蒸れは苦手なため、風通しの良い場所へ植えることが大切です。長く咲かせるには定期的な施肥が重要ですが、猛暑の際は肥料を控えましょう。
ニチニチソウ
ニチニチソウ(日々草)という名前は、日々絶え間なく花を咲かせることに由来して名づけられたといわれています。その名の通り開花期間は長く、5月から11月にかけて花を楽しめます。熱帯から亜熱帯の地域が原産で、夏の高温や強い日差しにも負けずに生長することが特徴です。原種は低木ですが、日本の冬を越すことは難しく、一年草として育てられています。過湿に注意し、風通しの良い場所で管理しましょう。開花期間中の花がら摘みも大切です。
☘87:ニチニチソウの育て方|立ち枯れ病の対策は?水やりや肥料の与え方、日々の管理方法もご紹介
秋にピンク(桃)の花を咲かせる植物
秋に咲くピンク色の花といえばコスモスを思い浮かべる方も多いはず。現在はピンクだけではなく、黄色や白色、赤色、複色など、さまざまな色のコスモスを育てることができます。開花期間は6月~11月です。品種改良により、夏の時期から花を咲かせるものも見られるようになりました。高さは50cm程度から1mを超えるものまでありますが、種まきの時期が遅ければ小さく育ちます。強風で倒れやすいため、支柱を立てることがおすすめです。
☘08:コスモスの育て方|種まき方法、植え替え、肥料の与え方、苗の選び方、植えつけの注意点をご紹介します
シュウメイギク
シュウメイギク(秋明菊)の原産地は中国や台湾ですが、日本でも古くから栽培されてきました。京都の貴船に自生していることから「キブネギク」と呼ばれることもあります。開花時期は8月中旬から11月と、夏の終わり頃から花を楽しめます。耐暑性・耐寒性ともに優れているものの、夏場は涼しい環境をつくってあげることが大切です。鉢植えの場合は毎年植え替えを行います。地植えの場合、株が増えて込み合ってきたら植え替えて、必要に応じて株分けしましょう。
☘132:シュウメイギクの育て方|越冬の仕方はどうするの?水やりや肥料など日々の管理もご紹介 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
ネリネ
光を受けて輝く花びらが美しいネリネ。ダイヤモンドリリーという名前でも親しまれています。ヒガンバナ科の植物で、形もヒガンバナによく似ています。開花期間は10月から12月にかけてです。花が咲き終わる頃から葉が伸びてくるため、しっかりと日に当ててあげましょう。夏が近づくと葉が枯れて休眠期に突入します。品種によっては葉を残したまま夏越しできることもあります。自然と分球していくため、3年~4年に1回は植え替えてあげると良いでしょう。
カトレア
蝶のように美しい花が魅力のカトレアは、「ランの女王」といわれるほど人気の高い植物です。熱帯や亜熱帯が原産地で、秋咲きだけではなく春咲き・初夏咲き・冬咲きなどの品種もあります。ピンク以外にも、白・赤・オレンジ・黄・紫・緑など、花の色はさまざま。土ではなく、ミズゴケやバークなどの植え込み材を使うことが基本です。コルクや流木などに着生させて育てることもできます。また、カトレアを長く楽しむためには温度管理が欠かせません。日差しの強さにも注意し、季節ごとに適した場所へ移して育てると良いでしょう。
☘149:カトレアの育て方|栽培に適した場所は?キレイな花を咲かせるコツは?水やりや肥料など日々の管理もご紹介 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
冬にピンク(桃)の花を咲かせる植物
冬に開花する植物は、屋外で育てられるものもあれば、室内での栽培に向いたものもあります。花を楽しみたい場所に合わせて品種を選ぶこともおすすめです。最後に、冬にピンクの花を咲かせる植物をご紹介します。
シクラメン、ガーデンシクラメン
ガーデニング人気の高いシクラメンは、10月~3月の間に花を咲かせます。基本的に耐寒性は弱いため、冬の時期は室内で花を楽しむことがおすすめです。シクラメンよりも耐寒性が強いガーデンシクラメンなら、屋外に植えておけます。ただ、霜に当たると枯れてしまうことがあるため気をつけましょう。品種ごとにどのくらいの気温まで耐えられるかを確かめておくと安心です。夏場は地上部が枯れて球根だけの状態で休眠することもあれば、葉が残ったまま非休眠で夏越しすることもあります。それぞれのパターンに合わせたお手入れ方法を調べて実践しましょう。
☘24:ガーデンシクラメンの育て方|苗の選び方や夏越えの方法は?花がら摘みは行ったほうがいいの?|【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
シャコバサボテン
シャコバサボテンは11月~3月にかけて鮮やかな花をつけます。原産地はブラジルで、木や岩などに着生します。シャコバサボテンは短日植物のため、花を咲かせるためには光を当てる時間に注意が必要です。つぼみが付き始めたら、徐々に光が当たる時間を短くしていきます。室内で育てる際は、明かりをつけっぱなしにしないように気をつけましょう。
☘60:シャコバサボテンの育て方|花を上手に咲かせるには?水やりなどの日々の管理、花の咲かせ方、増やし方などご紹介。【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
ストック
ストックは「アラセイトウ」とも呼ばれる多年草の花です。日本の気候では一年草として扱われます。開花期間は11月から5月で、冬から春にかけてカラフルな花の姿を鑑賞できます。ピンクをはじめ、赤や白、黄、紫など多彩なカラーを堪能できるほか、香りの良さも人気です。夏に種まきすれば年内に花を見ることが可能ですが、発芽適温は20℃程度のため、環境によってはうまく育たないかもしれません。初心者の場合は、涼しくなるまで待ってから種まきしたほうが管理しやすいでしょう。
☘151:ストックの育て方|基本的な育て方が知りたい!水やりや肥料など日々の管理をご紹介 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
シンビジウム
シンビジウム(シンビジューム)は、ゴージャスな花の姿を堪能できる洋ランです。開花時期は12月から4月にかけて。根元にはバルブと呼ばれるふくらみがあります。いくつかの品種がありますが、花茎がしなるように垂れ下がる品種も人気を集めています。ひとつの株にたくさんの花がつく様子は、とても華やか。基本的には屋外で育てられますが、真冬の寒さには耐えられないことがあるため、お部屋に取り込んであげましょう。
☘147:シンビジウムの育て方|栽培に適した場所は?キレイな花を咲かせるコツは?水やりや肥料など日々の管理もご紹介 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
おわりに
ピンク色の花は春のイメージが強いものの、一年を通してさまざまな品種の植物が花を咲かせます。ご紹介したもの以外にも、チューリップやアジサイ、ガーベラ、バラ、アネモネ、ヒヤシンスなど、ピンクの花色を持つ品種はたくさんあります。ぜひお好みの植物を探して育ててみましょう。
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